中南米で流行しているジカウイルス感染症(ジカ熱)。
感染した妊婦から、頭が小さい「小頭症」の子どもが生まれており、
日本政府は15日、患者を診察した医師に保健所への届け出を義務づけた。
ジカ熟自体は症状が軽く、過度に恐れる必要はないが、
妊婦を感染から守るためにも、ウイルスを媒介する蚊への警戒を高める必要がある。
ジカ熱は、ジカウイルスを持ったネッタイシマカやヒトスジシマカに刺されることで感染する。
輸血や性交渉での感染報告もある。
1947年にアフリカ・ウガンダの「ジカ森林」のアカゲザルから見つかった。
症状は、2~12日の潜伏期間後、発熱(38.5度以下)や頭痛、関節痛、発疹、結膜炎などが表れることがある。
急激な筋力低下やまひを引き起こす「ギラン・パレー症候群」を発症した事例も確認されている。
特効薬や予防するワクチンはないが、多くが2~7日で自然に治り、血液からウイルスがなくなる。
症状が出ない人も8割ほどいる。
問題は、ジカ熱が流行しているブラジルで、知的障害などか表れることもある小頭症の子どもが昨年10月から先月末までに4783人生まれていることだ。
世界的な脅威として世界保健機関は2月1日、緊急事態を宣言した。米疾病対策センターによると、流行地域は、ブラジルやメキシコなど30の国・地域である。
日本政府も監視体制などを強化した。
ジカ熱を4類感染症としたほか、妊婦に流行地域への渡航を控えるよう促し渡航者には長袖、長ズボンの着用と蚊よけスプレー使用して刺されないよう注意を呼びかけている。
今夏はブラジルで五輪・パラリンピックが開かれ、往来の増加が予想される。
熱帯医学の専門家は「軽症か無症状の人が気付かず帰国し、感染を広げる恐れがある」と警告する。
日本での感染拡大を防ぐためには、どんな点に注意が必要だろうか。
別の専門家によると、「ウイルスを持ち、症状がない人でも感染してから10日ほどは、他人にうつす危険性がある。潜伏期間中も感染拡大させる恐れがある」という。
また、「蚊が活動を始める5月以降、流行地域から帰国した人は、他人にうつさないよう、10日程度は蚊に刺されないことが大切だ。症状がある患者は、絶対に蚊に刺されないようにすべきだ」と話す。(国立感染症研究所ウイルス第1部の高崎智彦・第2室長)
帰国後4週間以内は献血できないので、輸血による感染の恐れは極めて低い。
発症2週間後も精液中にウイルスが残っていた事例があり、流行地城で感染した男性が帰国してパートナーにうつす可能性もある。
帰国後しぱらくはコンドームを使うことが望ましい。
一昨年、同じく蚊が媒介するデング熱の感染が東京都内で相次いだが、都は昨年、都立公園9か所で蚊の駆除を進め、再発を抑え込んでいる。
ジカ熱もこうした行政の取り組みに加え、国民も夏場に備えて蚊の幼虫が繁殖する雨水がたまるような場所をなくし、卵の駆除を進めることも大切だ、としている。
ジカ熱の特徴 まとめてみると
主な症状:発熱、頭痛関節痛、発疹、結膜炎。
・症状のない人もいる。症状が続くのは2~7日程度。
・ワクチンや治療薬はない。
・蚊に刺されないことが重要
・流行地域では、小頭症が増えている
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