2016年5月29日日曜日

「人工意識」に研究費

英グーグル・ディープマインド社の「アルフア碁」が囲碁のプロ棋士を破ったように、人工知能(AI)の発達はめざましく、複雑な状況を認識して答えを出せるようになってきました。

それでもまだ現在のAIは、意識を持って自発的に考えているわけではありません。

そんな中、コンピューターに「人工意識」を持だせようという野心的な試みが、東京のベンチャー企業や大阪大などで始まっている。

AIの研究は進んできましたが、基本的にはまだ、人間の命令に従って計算をしたり、データベースを検索したりしているだけだといいます。

漫画やアニメでおなじみの「ドラえもん」や「鉄腕アトム」などのような、あらゆる作業をこなす知能ロボットをつくるには、人工意識の開発が不可欠だというのです。

だが、そもそも「意識とは何か」がよくわかっていないのです。

意識の有無やそのレベルを客観的に判別する方法も標準化されておらず、
これまで人工意識の研究はあまり進んでいなかったのです。
 
それでも最近は、脳に与えた刺激の広がり方を調ぺるなどして、意識レベルの数値化を試みる理論も登場してきている。

こうした新たな研究成果を応用しながら、人工意識を開発するプロジェクトが、昨年10月から国内で始まったのです。

プロジェクトの代表は元・英サセックス大准教授で、脳科学の産業応用を目指すベンチャー「アラヤーブレインーイメージング」(東京都)の金井良太CEO(最高経営責任者)が務め、大阪大や国際電気通信基礎技術研究所(ATR、京都府)、理化学研究所などが参加、文部科学省所管の科学技術振興機構が5年半で約3億円の研究費を投じる。

人工意識の開発が実現すれば、巡回ルートを自分の判断で選んで進む警備ロボットや、買い物客の気持ちを推察しながら商品を案内する店員ロボットなどの開発につながるという。
 
人間に近い感性を持ったロボットや自然な自動翻訳ソフト、車の自動運転システムなどにも応用できる。
 
ATRは既に、あちこちにセンサーが付いた家を建て、メガネに付属したカメラで蛇口を撮影すると水が出たり、カーテンを撮影すると開け閉めができたりするシステムを開発中だ。

川鍋一晃・ATR主幹研究員は、「この家が人工意識を持てば、人間の気持ちを読み取って、手助けをしてくれるようになるはずだ」と話している。

関連参照

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2016年5月19日木曜日

ブノワ賞にオニール八菜さん

バレエ界のアカデミー賞」と称される「ブノワ賞」が日本時間18日未明、モスクワのボリショイ劇場で発表され、女性ダンサー部門は東京都出身でパリ・オペラ座バレエ所属のオニール八菜(はな)さん(23)に決まった、というニュースが流れた。

対象は昨年5月に本拠で踊った古典作品「パキータ」の表題役。

日本仕込みの端正な技術と、フランスらしい優雅さが高く評価された、という。

日本からの受賞は2014年の木田真理子さん(スウェーデン王立バレエ所属)に続き2人目。
オニールさんは受賞後、「これからも役作りに励み、たくさん踊っていきたい」と語った。


過去に受賞したのは、

ウィリアム・フォーサイス、ミハイル・バリシニコフ、モーリス・ベジャール、シルヴィ・ギエム、オーレリー・デュポン、ジョン・ノイマイヤー、ローラン・プティ、イリ・キリアン、マニュエル・ルグリなどで、

素人でも、耳にしたことのあるような顔ぶれだ。 

オニールさんは母親が日本人で8歳で父の祖国ニュージーランドへ移住。

豪州のバレエ学校を卒業後、2年の試用期間を経て13年にパリ・オペラ座の正団員になっていた。

オニールさんは8歳で父親の祖国「ニュージーランド」に移ったあとも「レベルの高い日本のコンクールに出したい」という母親の意向で夏休みの度に帰国、日本のバレエスタジオに通っているという。

関連参照:

ブノワ賞に日本人

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2016年5月15日日曜日

遺伝にかかわる三つの法則。

私たちは,見た目や体質などが親に似ていることがあります。

これは卵子と精子を通じて、両親の染色体、すなわち遺伝子をもらっているからです。

遺伝子によってつくりだされる特徴を「遺伝形質」といいます。

また髪の毛がまっすぐか、ちちれているかなど、同時に一つの個体にあらわれてこない、相反する特徴を「対立形質」といいます。

このような遺伝形質が親から子へとのように伝わるのか、
その法則を見いたしたのは、
オーストリアの修道院僧グレゴール・メンデルです。

彼は植物のエンドウを使って、遺伝に関する三つの法則を発見しました。
 
エンドウの種子には、表面がなめらかなもの(遺伝子「R」)と、その対立形質としてしわしわなもの(遺伝子「r」)がある。

なめらかな種子のマメ(RR)と、しわしわな種子のマメ(rr)をかけあわせると、雑種第1代のどの子もなめらかな種子(Rr)になり、しわしわな種子は一つもなかったのです。

このように対立形質のうち片方の形質のみがあらわれる法則を「優性の法則」といいます。

また、このときあらわれてきた形質を「優性形質」、あらわれなかった形質を「劣性形質」と呼びます。

さらに雑種第1代のエンドウ(Rr)を自家受粉すると、なめらか遺伝子(R)としわしわ遺伝子(r)は
同じ割合で分かれて子に伝わり、なめらかな種子のマメ(RR、Rr)としわしわな種子のマメ(rr)が3:1でできました。

このように対立形質が同じ割合で分かれる法則を「分離の法則」といいます。

また、雑種第2代を子葉の色についても見てみると優性の黄色と劣性の緑色が3:1であらわれています。

このマメの形と子葉の色のように別々の形質を指定する対立遺伝子が、たがいに干渉せすに優性の法則と分離の法則にしたがうことを「独立の法則」といいます。
 
メンデルが発見したこれらの法則は基本的に私たちヒトを含めて、さまざまな生物の遺伝についてあてはまるのです。


関連参照
「ドローンの時代」
ドローン宅配
漁業被害減少にドローン活用

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2016年5月8日日曜日

ドローンの活用実験2題

ドローンの活用への実験がさまざななところで始まっている。以下ふたつ紹介してみる。

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ドローン宅配実験/千葉市2019年の実用化めざす

小型無人機(ドローン)を使った宅配サービスの実現に向けた実証実験が11日午前、国家戦略特区に指定された千葉市の幕張新都心で始まった。

全地球測位システム(GPS)を活用してドローンの自律飛行を行い、物資を輸送するデモンストレーションを実施した。2019年の実用化を目指す。

 今回の実験では「イオンモール幕張新都心」の屋上から公園、別の公園から10階建てマンションの屋上へと、ワイン瓶、薬箱を運び、風の影響や電波の受信状況などを調べた。

実験に先立ち、政府は幕張新都心で戦略特区会議の「千葉市ドローン宅配等分科会」の初会合を開催した。

牧島かれん内閣府大臣政務官、熊谷俊人千葉市長、千草大の野波健蔵特別教授らが出席した。
分科会は、楽天や佐川急便、NTTドコモなど宅配、物流、通信企業約10社が参加する技術検討会の設置を決定。

検討会は月1回のペースで開催され、飛行実験や議論などを行っていくという。

野波氏は実験終了後、「千葉市での実用化を最優先にし、他地域に波及する物流革命につなげたい」と抱負を語った。



二つ目は、「学校図書を輸送」の話題


小型無人機「ドローン」を使って学校間で本を運ぶ実証実験を、秋田県仙北市は11日行った。
 
ドローンの活用で地域活性化を狙う地方創生特区に昨年8月指定されて以来、初の実験となる。

本体下部に備えた専用ケースに「星の王子さま」の単行本など3冊(計やく1キロ)を入れたドローンが、西明寺小から西明寺中までの約1.2キロを約50メートルの高度で10分ほどかけて飛行した。

途中の国道を横断する際には監視員が見守り、西明寺中の校庭に旋回して降り立った。

本を受け取った中学3年生(14)は「テレビでしか見たこと無かったけど身近になった。いろんなところで役立ってほしい」と笑顔で話した。

市は数年前に学校図書をネットワーク化し、生徒が他校の本も検索して借りられるシステムをつくったが輸送は教員が行っていた。今後ドローンによる輸送を確立させたい考えだという。

関連参照

「ドローンの時代」
ドローン宅配
漁業被害減少にドローン活用

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2016年5月1日日曜日

チェルノブイリ原子力発電所、ドローンで撮影


チェルノブイリ原子力発電所の禁止区域の廃虚をドローンを使って地元のガイドが撮影した。

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1986年4月26日未明の事故発生から30年を迎るウクライナ北部のチェルノブイリ原子力発電所。
          
現在も周辺30キロ圏内は立ち入り禁止区城になっているが、近年は同原発の見学ツアーが盛んで、見学者がチェルノブイリを訪れているという。


事故から30年たったその現地の状況を伝えようと、ツアーの人気スポットになっている廃虚・プリピャチで撮影されたドローン映像が寄せられた、という記事が読売新聞に出ていました。(4/26付け)

 
当局の正式な許可を取ってドローン撮影したのは、ウクライナで通訳・ガイド業をしているセルギイ・ゴロドニイさん(35)。

現在でも航空機などの飛行制限がある同原発周辺では、上空からの映像は非常に珍しいという。

プリピャチは、原発建設作業員や技術者のために1970年に建設された街で、最盛期には約5万人が生活していたとされる。

映像には、廃虚を普段着で歩き回る見学者の姿や、樹木が生い茂って荒れ果てた街並みが映っている。

原発のために造られたプリピャチは、その事故で廃虚となり、人々が生活していた歴史は20年にも満たないものだったのだ。

映像はここで

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備考・その他

なお、見学ツアーの注意書きはいまでもこのように書いてある。

「放射線による影響等をご考慮、ご理解のうえ、自己責任にて参加を判断くださいますようお願い申し上げます。

このツアーに参加中、参加後の体調不良は、VELTRAおよび催行会社では責任を負いません。
(但し、お客様が緊急の病の場合には病院等に早急に搬送、もしくは手当ての準備をお手伝いさせていただきます。)
個人使用のガイガーカウンター(放射線測定器)もご持参可能です。当地でも貸し出されます。」
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