2017年6月8日木曜日

シラス干しは朝食で

「食物は丸ごと食すべし。病気知らずなり」
昔の人のいうことには、まちがいありません。

食物は、丸ごと全部食べるのが一番健康にいいし、病気もしない」と教えてくれているのです。

大根だったら白い根の部分だけでなく、葉っぱもすべて食べつくす。

イワシだったら頭の部分から丸ごと食べてしまう。
 
そうすると、大根の生命、イワシの生命を作っている成分が全部とれ、それを食べた私たちの生命力、免疫力もぐんと強化されるはずです。
 
しかし、そうはいっても、魚の場合、頭から丸ごと食べられる魚種は限られています。

カツオやマクロを一物全体食しろといっても、とても実行できません。
 
ですが、シラスだったら簡単です。
一度に10匹ぐらいは口に放りこめます。

カタクチイワシやマイワシなどの稚魚のことで、体長は数センチ。

この稚魚を食塩水でゆでたもの、軽く干したモノものがシラス干しで、スーパーなどで売られています。

煮沸後に水を切り冷ましたものが「釜揚げシラス」で、これは産地に行くと食べることができます。

漁期は土地にもよりますが、普通は春と秋の二回。

寒さに向かう秋のシラスが身も締まっていて、脂ののりもよく、特に美味です。

シラス干しは、大根おろしに入れて食べるのが一般的ですが、炊き込みご飯にしてもおいしく、チャーハンに入れたり、天ぷらにしても風味があります。

ひとつまみ口に入れると、軽く塩味があって脂ものり、コクもありますが、実は栄養分の宝庫で、簡単に食べられるという点で、何かと忙しい朝ごはんにはピッタリのおかずなのです。

まず、タンパク質の含有量が凄いのです。

生乾き状態で23パーセント、半乾燥のシラス干しになると、半分近い40パーセント強がタンパク質なのです。

体細胞の老化を防ぎ、免疫力を高める成長ホルモンの原料となるアルギニンもたっぷり含まれています。

さらには、物忘れを防ぐグルタミン酸も豊富に含まれています。

骨を丈夫にするカルシウムとビタミンDも多く、健康を支える骨の強度をしっかりと守ってくれるでしょう。

そのうえ、鼻やのどの粘膜をウイルスなどの攻撃からガードするビタミンA、細胞の酸化を防ぐビタミンE、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖の完全燃焼を助けるビタミンB1も豊富です。

一日を元気に過ごすためにも、シラス干しは朝食に食べるといいでしょう。


関連参照:
和食の基礎知識



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