靴の歴史の長いヨーロッパでは、フットケアの歴史も長く、現在もフットケアが盛んに行われています。
フットケア先進国であるヨーロッパ諸国では、フットケアを行うことができる国家資格があります。
病院や薬局などにはフットケア施設が併設されており、まるで美容院に行くように気軽に専門のフットケア師による施術を受けられます。
また高齢者施設にもフットケア師がいて、看護師と連携しながらお年寄りの足のケアに当たっています。
このように、ヨーロッパの国々でフットケアが積極的に行われているのは、
足を大切にする意識が広く浸透しているからでしょう。
体を支える土台となる足が機能を失ったら、歩くのが不自由になるだけでなく、全身の健康状態にも影響します。
ヨーロッパの人たちは、そのことがよくわかつているのです。
日本とヨーロッパの考え方の違いもあるようです。
もし、高齢者施設でお年寄りが転んだら、日本では施設側の責任になります。
ですから施設では、お年寄りが転ばないように、なるべくお年寄りを歩かせないようにします。
それが、ヨーロッパでは、転倒したら、それは転倒した人の責任です。
お年寄り自身にも、転ばないように普段から足をよく使おうという意識がありますし、周りの人たちも、お年寄りになるべく歩いてほしいと思っています。
そのために足をきちんとケアして、
いくつになっても歩ける足を維持しようという考え方があるのです。
そのほうが、結果として周りの人も手がかからずにすみます。
日本人は、全般的に足に対して無関心・無頓着です。
例えば、病院でも入院患者さんの足のケアはあまり行われていません。
寝たきりの患者さんの褥そう(床ずれ)管理は熱心に行っているのに、なぜ足の管理が行われないのか。
実際に入院患者さんの足を見ると、血流が悪いせいか、爪の色が悪かったり、水虫になっていたり、タコやウオノメができていたりします。
お風呂に入れない患者さんもいるので、足はどうしても不潔になりがちです。
そこで、足をきれいに洗ったり、きちんと爪を切ったりして足をよい状態に保てば、足のトラブルはかなり防げます。
それが入院患者の転倒防止にもつながるのです。
そもそも、日本人は足を汚いものと思っているようです。
ですから、あまり人の足に触ろうとしませんし、自分の足にも無関心です。
しかし、若いころから自分の足に関心を持ち、歩き方や靴に気をつければ、年をとっても元気でいられるはずです。
もっと自分の足をいたわることが大事です。
関連参照:
「むくみ」を知る
ヒザ痛改善する体操
だから、歩くのがいい
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