2015年12月20日日曜日

ちびまる子の時代の食事へ帰れ

日本食も、時代とともに変化しているが、中でも1975年(昭和50年)頃の食事が最も健康的だ、というお話です。

ちょうどアニメ「ちびまる子ちゃん」の時代なのである。

昔ながらの和食の良さに、ちょっと洋食が加わって、食材や調理法が豊かになったのがポイントだと、12/20の読売新聞が伝えている。

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東北大の都築 毅(つず き つよし)・准教授(食品機能学)らは、
実際の料理を凍結乾燥して、ネズミに食ぺさせる手法で、
どんな食事が健康に良いか調べた。

この手法は、一つ一つの食材や栄養素ではなく、食事全体を評価できるのが特徴といえる。

現代の日本食と日本食と米国食を比較すると、ハンバーガーやフライドチキンなどの米国食に比べて、
日本食は内臓への負担が少なく、糖や脂肪の代謝を促進して、健康的であることを確かめられた。

ただ、一口に日本食といっても、この50年で大きく変化している。
どの時代のどんな日本食が健康に良いのか?

都築さんらは、国民健康・栄養調査などのデータをもとに 現代(2005年)、1990年、75年、60年の1週間分の食事を再現して、ネズミに4週間食べさせ比較した。


それぞれの食事は

①現代は、欧米の影響を受けた献立が多く、脂質の割合が高い
②90年は現代と大きな差はないが、カロリーがやや少ない
③75年はご飯中心で、欧米の影響を少し受けている
④60年はご飯の割合が非常に大きく、魚介類が主なたんぱく源

という特徴が見られた。

ネズミの脂肪の蓄積量は、75年が最も少なく
肝臓の遺伝子の働きを調べたら、糖や脂肪を代謝する働きが高まり、ストレスが軽減していた。

次に老化の影響が出やすいネズミに、それぞれの日本食を一般飼料に混ぜて飼育したところ、
75年のネズミは58週齢まで長生きし、現代は49週齢、90年は54週齢、60年は52週齢だった。
がんの発症も75年が最も少なかったのだ。

48週齢の時点で、動きや毛づやなどを比較したところ、
75年が最も若々しく、記憶カテストも最も成績が良かった。
 
では、75年の食事の何が良いのか?

都築准教授らはまず、炭水化物、たんぱく質、脂質のバランスに注目した。
通常の飼料で、それぞれの年の3大栄養素の割合を再現し、ネズミに与えたが、このような違いは出なかった、といいます。

「75年の食事は、昔ながらの日本食の良さに、洋食がほどよくプラスされ、食材が増えて、卵などの摂取が増えた。魚介類や大豆、果物、海藻、緑茶も豊富で、食物繊維やポリフェノールなどが多いのも、健康にいい影響を与えているのではないか」

と都築准教授は分析している。

また、東北大が宮城県大崎市で65歳以上の市民を対象に行った大規模な追跡調査でも、みそ汁や魚、大豆、果物、海藻、緑茶を多く摂取している人は、要介護となるリスクが低いという結果が出ている。

多くの種類を少しずつ食べることは、分散して消化、吸収できるため、内臓への負担を減らす効果もあるという。
 
都築准教授らは来年、成人の男女60人を対象に、
75年と現代流のおかずを1か月間3食、食べ続けた場合で、体重や血液の検査値、遺伝子の働き、睡眠状況、腸内細菌にどのような違いが生じるか調べるといいます。

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都築准教授は
「75年の食事も、塩分が多いなどの欠点はある。よいところを上手に生かすことが大切」
と話している。
  
1975年・ちびまる子ちゃん時代の日本人の食事が一番いいのだ。

ほどよく欧米化した、というイメージをどう受け止めるか?
これが案外、むずかしい。

粗食に帰るのか?
和洋折衷の日本人の洋食スタイルなのか?



関連参照:
昭和50年型の食事ー1
昭和50年型の食事ー2

中高年からの筋肉作り  
ビタミン・ミネラル活用事典

健康ライフのヒント集
スリムさんの感想

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