せまい地域に、百万人からの人口が集中すると、食のまかないが問題となりますが、江戸はその大部分を、みごとなリサイクルで解決していくのです。
単に口腹を満たすだけではなく、素材をたくみに活用して、美味な料理を創作し、文化的発展までとげていきます。
その代表的食文化が江戸前料理です。
握り鮨、うなぎの蒲焼き齢、天ぷら、多彩などんぶり物などです。
隅田川の河口あたりから品川、せいぜい大森あたりまでが江戸前の海で、その海域からあがるこはだやあじ、あなご、えびなどを用いて握ったのが江戸前の鮨。
深川周辺でとれたうなぎも、特別に脂がのっていて上味なところから、江戸前と称されたのです。
深川のうなぎが人気を呼んだのは、ちょっと上流に、米蔵が立ち並ぶ蔵前があり、そこでこぼれる
米の粒をうなぎが常食しているために、肉の味にこくがあったからたといいます。
つまり江戸のウナギはこのリサイクルが生んだ味だったといえるのです。
関連参照:
和食のイロハ
素晴らしき発酵食
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