2015年5月13日水曜日

新型栄養失調が増えている

栄養学では、人間が生きてゆく上で欠かせない栄養バランスを表すのに、「ドベネックの桶」という例えがよく使われます。

桶の中に入る水の量は、側面の板の長さで決まる。どれか一つでも短い板があれば、水をそれ以上貯めることはできないのです。

栄養も同じように、一つでも欠けると、利用できる全体量が少なくなってしまうのです。

例えば、タンパク質は、人体を作るために欠かせない。それは食事から得た、必須アミノ酸を元に合成される。必須アミノ酸は9種類あるが、体で利用できる量は一番少ないアミノ酸で決まってしまうのです。

利用できない分は、尿とともに排出されてしまいます。

筋肉や内臓、髪や爪、皮膚、眼球など、人体を構成するほとんどの組織は、タンパク質からできている。そのため、アミノ酸のバランスが崩れると、さまざまな不調の原因になるのです。
   
例えば、ダイエット中の女性を悩ませる、肌荒れや、脱毛、爪が割れやすくなるなども、タンパク質不足が原因です。 
 
そのほかにも、集中力の低下、寝起きが悪い、イライラして怒りっぽくなる、疲れが取れないなど、精神面の不調も、タンパク質不足の代表的な症状です。   

最近、中高年の間で「新型栄養失調」が増えている。
厚生労働省の調査によると、70歳以上の5人に1人が、新型栄養失調だという。また、ダイエットのために、野菜中心の食事をしたり、肉類を避けたりしがちな人も、新型栄養失調に陥っている可能性があります。

新型栄養失調は、簡単に言うと、タンパク質不足による低栄養状態だ。

タンパク質が極端に不足した状態が続くと、先に述べた肌荒れや脱毛のほか、貧血や脳出血、肺炎など、深刻な病気を招きかねない。また、骨がもろくなり、ちょっとした転倒でも骨折しやすくなります。高齢者の場合、骨折で入院したことがきっかけに、そのまま寝たきりになり、要介護になるケースが非常に多いのです。
 
新型栄養失調を防ぐためには、日頃から肉や卵、牛乳など、タンパク質を豊富に含む食材を積極的に摂ることが必要になってきます。特に、高齢者は食が細くなりがちなので、注意が必要です。

また、タンパク質不足は、ダイエットにもマイナスの影響を及ぼすのです。

タンパク質が不足すると、筋肉の量が減る。筋肉の量が減ると、基礎代謝も落ちる。そのため、いくら運動をしても、脂肪が燃えにくくなり、太りやすく、やせにくい体になってしまうのです。


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