日本で最近ジビエ(野生鳥獣肉)料理として全国的に利用が広がる中、加熱の徹底など取り扱いに注意を呼びかけている、いう記事が新聞に出ていました。
それによると、岐阜大学などの研究グループが2013年から今年にかけ岐阜県の長良川と揖斐川水系で捕獲されたシカとイノシシを調査した。
その結果、人が体内に取り込むと食中毒症状を起こす恐れがある住肉胞子虫は、シカで食用部位の背ロースとモモからそれぞれ90%(60頭中54頭)と88%(59頭中52頭)の高い割合で検出された。
イノシシではそれぞれ46%(26頭中12頭)と43%(21頭中9頭)だった。
住肉胞子虫が原因とみられる健康被害は、過去に、2011年に滋賀県でシカ肉のステーキを食べたグループが下痢や嘔吐を訴えた事例があった。
また、シカの肝臓の65%で、人に感染すると肝炎や胆管炎を引き起こす槍形吸虫が検出された。
いずれの寄生虫も調理時に十分加熱すれば死滅する。
調査にあたった岐阜大学応用生物科学部の松尾加代子・客員准教授(寄生虫学)は
「内臓だけでなく食用部位にも寄生虫が潜んでいることが確認された。全国的に同じ傾向と推測され、ジビエの安全な普及のためにも解体時に内臓になるべく触らない、調理時は十分加熱するなど取り扱いに注意してほしい」
と話している。
これから、日本でも食べる機会が増えてくる。その際には、十分加熱して食べるようにしたい。
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