これが代謝です。
エネルギーを使わず、蓄えておくと、脂肪になります。
よくダイエット情報などで、「代謝が悪いと太りやすい」と言われることがあります。
いくら食べても太らない、「太りにくい体質」の人もいます。大食い自慢のタレントは、その典型でしょう。
「代謝がいい、悪い」「太りやすい、太りにくい」とは、どういうことなのでしょうか?
体は取り入れたエネルギーを「使う」か「蓄える」か、その都度判断しているのです。
太りやすい人は、栄養を吸収した後、「蓄える」方向に働きが偏っているのです。
そのため、脂肪がつきやすいのです。
体の働きで、最もエネルギーを消費するのは「熱」です。そして、体の中で、一番熱を発生させるのは筋肉なのです。
筋肉が多いほど、エネルギーの消費が増え、代謝も大きいのです。逆に筋肉が少ない人は、代謝
が小さく、エネルギーを溜めやすいのです。
スポーツ選手などが、現役引退後に太りやすいのは、運動をしなくなったために、筋肉が減り、代謝が落ちるからです。
筋肉は、つきやすい人とつきにくい人がいます。
特に女性は、男性に比べ、もともと筋肉量が少ないのです。
しかし、代謝は食事によって変わるのです。激しい筋トレをしなくても、食生活によって、太りにくい体質になることは可能です。
それは「腹持ちのよい」ものを食生活のメインにすることです。
例えば、パンやスパゲッティ、うどんなどは腹持ちが悪いため、すぐに腹が減ります。
逆に、ごはんやイモ類などは腹持ちがよい、ことは多くの人が実感しているのではないでしょうか。
「腹持ち」とは、吸収されやすいか、されにくいかの違いです。
パンや麺類を中心とした食事は、消化がよく、すぐにブドウ糖として吸収され、血糖値が
急に上がります。
すい臓からインスリンというホルモンが大量に分泌され、血糖値が下がることになります。
腹が減るとは、血糖値が下がったことを、脳が感知することでもあります。
一方、雑穀や玄米を含めたごはん、イモ類などを中心とした食事は、腹の中に残っている時間が長いため、吸収されにくく、血糖値も緩やかにしか上がらないのです。
インスリンも少ししか分泌されず、血糖値も下がりにくいため、空腹を感じにくいのです。
また、インスリンはブドウ糖を脂肪に変え、さらに体内の脂肪の分解を抑える働きかあります。
つまり、腹持ちの悪い食べ物に偏った食生活を続けると、代謝の悪い体質になってしまうのです。
昭和50年型「スーパー和食」は、ごはんや豆類、海藻類など、腹持ちのよい食品が多いです。
そのため代謝がよくなり、食事のエネルギーを熱として放出する体質に変わっていきます。
つまり、脂肪の溜まらない、太りにくい体質になるのです。
太りにくい体質は、燃費の悪い車と考えると、わかりやすいでしょうか。
同じ量のガソリンでも、燃費が悪いと、早々と使い切ってしまうのです。
車だと非効率ですが、現代人はそのほうがいいのです。
関連参照:
焦げ・枯れ・錆びと老化
健康ライフのヒント集
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