2015年6月9日火曜日

神経は指令を伝達する電気系

神経は、一つにつながっている血管と違い、途切れ途切れになっています。

たとえば、どこかに大きなケガをして、出血が止まらなかったとしたら、全身の血液は抜けてしまい、失血死してしまいます。

けれど、神経の場合は、歯医者さんに行って奥歯の神経を抜いたからといって、他の神経に影響を及ぼすことはありません。

それは、神経が途切れ途切れになっているからなのです。

 
では、神経はどのような働きをしているのでしょうか?


私たちが体を動かす場合、まず、脳から「動かしたい」という信号が出ます。

神経は、その信号を通す道の役割をしているのです。

動かすためのエネルギー源を供給するのが血管や筋肉だとしたら、「動かしたい」という信号を伝え、動かすためのスイッチを次々に入れていくのが神経です。
 
さて、血管の場合、その通路を通って酸素と栄養を運ぶ運び屋は赤血球ですが、神経の場合は神経伝達物質が運び屋の役目を果たしています。

しかし、神経は血管のように一本でつながっていないので、神経伝達物質は伝言ゲームのように、「動かしたい」という信号を次々に渡していくことになります。
 
神経伝達物質は、神経の切れ目のところで、次の神経へと「勣かしたい」という伝言をパスし、それをキャッチした神経がまた次の神経へその伝言をパスし、順繰りに送っていきます。
 
たとえば、テーブルの上にあるリンゴを手に取るとしましょう。

まず、視覚がリンゴをとらえ、それが中枢神経に入ってから、リンゴを取るための指令が出されます。

リンゴを取るために、右手を伸ばさなければならないとしたら、「右手を伸ばせ」という信号が、次々に渡されていくわけです。

神経にはそれぞれ扉のようなものがついており、扉が次々に開閉することによって信号が伝達されていきます。

このとき、神経と神経の切れ目のところで、扉を開け、隣の神経に信号を飛ばす役目をしているのが、カルシウムです。

一方、扉が開いたままでは、神経の伝達物質がこぼれ落ちてしまいます。

そこで伝達物質を受け取ったら扉を閉めて、こぼれ落ちないようにしているのが、マグネシウムです。
 
このように、カルシウムとマグネシウムが神経の扉をタイミングよく開閉してくれることで、手を伸ばすという一連の動きが、滞りなくできるというわけです。



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