アスリートたちのことを、失礼な表現ですが、「脳が筋肉でできている」という人がたまにいますが、実は脳には筋肉はありません。
筋肉がないということは、エネルギーを貯蔵しておくタンクがないということです。
貯蔵できないから、いつも供給されていなければなりません。
お腹がすくと頭がボーツとしてくるのは、脳にエネルギーを運んでくれる唯一のルート、血液中に糖分が少なくなっているからです。
低血糖になるから、頭を回すために必要なエネルギーが入ってこないのです。
疲れたときに、甘いものを食べるとすっきりするような気がするのは、血液を介して糖分が運ばれたためです。
反対に、食べすぎると頭がボーツとして眠くなるのは、消化を活発にするために胃の方に血液が行ってしまうためです。
脳が通常通り機能するには、血糖値が一定していることが大切ですが、血糖値というのは面白い性質を持っていて、急激に上がった場合、下がったときと同じカーブで、急激に下がってしまうのです。
砂糖を溶かした水は血糖値を最も早く上げることができます。
しかも、運動をしていないときというのは、血糖値が上がりやすくなっているため、一気に上がってしまうのです。そして、上がってからしばらくすると、一気に下がるのです。
私たちは低血糖の状態では生きていけませんから、一気に下がると不安定な状態となり、恒常性が働き、必ず上げて元に戻したいと思うのです。
「砂糖が砂糖を呼ぶ」という表現をしますが、まさにその通りです。
血糖値が急激に上がったり、下がったりを繰り返していては、情緒も、精神も安定するはずはありません。
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