油煮について
てんぷらやフライを揚げる「てんぷら油」は、カロチンや葉緑素などの色素や、ナタネなどの独特の風味を徹底的に取り除き、無色透明無臭の油にしている。
そのため、ナタネ油や大豆油をなめて、油の原材料が何かを判断できる人はほとんどいない。
ラードも高純度で癖がなくなったから、熱いうちは動物油で揚げたのか植物油で揚げたのかを区別しにくくなっている。
サラダ油の純度はもっと高い。
ところが家庭だけでなく、業務用でもてんぷらやフライを揚げるときは、サラダ油を用いることがふつうになっている。
不純物を取り除いた純粋に近い油で、てんぷらを揚げるとどうなるか。
食材の中にあったミネラルをはじめとする栄養素は油に溶け出て、高純度の油が食材の中に入ってくる。
つまり、水煮と同じことが起こっていて、「油煮」で食村中の栄養素を減らして食べているのが、
てんぷらとフライなのである。
昔のように純度の低い油のときは、成分が溶け出しても、油の中に含まれる栄養成分か
食材の中に入るので、油溶性の栄養成分が一方的に減ってしまうことはなかった。
ところが、いまのてんぷらやフライは、油溶性の栄養成分が激減しているのだ。
栄養バランスのよさそうな弁当には、そんな天ぷらやフライを入れているので、
見かけよりもミネラルがずっと少なかったわけである。
野菜冲肉を炒めるときに使う油も、油に含まれるミネラルはほぼゼロになっている。
ケーキや菓子にも植物油脂が使われているか、そんな食品からナタネの臭いがしたら、
食べたくなくなるので、臭いのない特に純度の高い油脂が使われている。
包装された加工食品、冷凍食品、ケーキ、アイスクリームなどの原材料表示に「植物油」「植物油脂」「動物油」「動物油脂」などとあったら、それらはミネラルをまったく含まない原材料で、単に太る原因になるだけなのである。
精製油を使っていないものを選ぶか、原材料表示をよく見て、油の表記が後ろのほうにあるものを選ぶのかいい。
バターは精製しないので、風味が豊かでミネラルも含まれている。
だから、おすすめだが、油断はできない。
レストランで食べるオムレツからバターの香りがしたら、ほとんどはバターではなく、ナタネ油と大豆油にバターの香りをつけた業務用の「バターフレーバーオイル」を用いている。
このほうが安いため、バターすらニセモノを使うレストランが多くなっているのだ。
本物のバターを使っているかどうかを店に聞いて確かめないと、ニセモノの油が広まる一方になる。
関連参照:
サプリメントとの付き合い方
「加齢」との付き合い方
アディポネクチンの増やし方
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