2018年6月11日月曜日

ヒューマノイドの、いま。


人間と同じ、2本の手と2本の足を使い、人と同じように動けるヒューマノイド

災害救助や車の運転、介護や危険な作業も担えるロボットの現状はいまどうなっているのか?

新聞などでの最近の報道から、ざっとまとめて見ました。


早稲田大学の加藤一郎教授(故人)が世界初のヒューマノイド「WABOT-1」を発表したのは45年前のことです。

二足歩行や簡単な会話ができ、話題となりました。

また、2000年頃には、ホンダが階段歩行などができる「アシモ」を発表。
その頃まで、日本はヒューマノイド大国だったのです。

しかし、いまや、日本は世界を追う立場になった。

大阪大学の杉原知道准教授(ロボットエ学)ば、そう指摘する。
   
象徴的だったのは、15年に開かれた米国防総省の国防高等研究計画局(DARPA)の災害救援ロボット競技会。

米国、韓国、日本などから23チームが参加した。
競ったのは、災害現場を想定し、バルブを回したり、ドアを開けたりする動きだ。
ヒューマノイド研究を切り開いてきた日本チームの活躍が期待されたが、韓国の大学チームが優勝。

日本の4チームは最高で10位に終わった。

杉原知道准教授(ロボットエ学)は

「日本では踊りなどのパフォーマンスが中心で、災害救助のように臨機応変に対応する研究は10年ほど前から停滞気味だった」

と敗因を分析しています。

一方、世界に目を向けると、ここ数年で、ヒューマノイドが大きく進化してきています。

注目されているのが、米ボストンーダイナミクス社の「アトラス」だ。テレビなどで映像が公開されているので見たことがある方も多いかも知れません。

後方宙返りをしたり、屋外を走り続けたりする動画が公開され、その能力の高さを示しました。
  
追いかける立場となった日本でも、巻き返そうという動きが出始めています。
昨年、東京都内で開かれた国際ロボット展では、離れた場所にいる人の動きを再現できる「T-HR3」をトヨタ自動車が発表しています。
 
人が、センサーなどを含む操縦装置を装着して動くと、その動きの情報がロボットに送られて動作を再現する。
将来は建設作業や介護などに役立てようと開発を進めている。

また、川崎重工業は2020年頃の製品化に向け、ソフトを套えることで災害救助など様々な作業に携わることができるヒューマノイドを発表。

人と同程度の体格で、防火服や防護服などを人と共有し、活動することを目指している。
 
大学でも、実用化を見すえた研究に挑む動きがあります。
早稲田大学の尾形哲也教授は、タオルの向きやしわなどを自ら判断し、二つに折り畳む口ボットを開発した。使っているのは人工知能(AI)の深層学習。

まず、人が遠隔操作しながら30~40回ほど夕オルを畳む。
タオルの状態や自分の手の位置などの視覚情報と畳んだ経験をたし合わせ、どう動けばよいのか、数秒先の未来を予測しながら動く。

「ロボット自身に学ばせて判断させることで、スムーズに状況に応じて動けるようになる」
と同教授は話しています。
 
東京大学の浅野悠紀助教の研究チームも、人の筋骨格を再現した腱悟郎を開発した。
全身に100を超える関節があり、人と同じ体格を生かして車の運転席にも乗り込める。
昨年から愛知県豊田市と共同で、車の運転に挑んでいる。

いまは、ハンドルに手をのせ、アクセルに足をのせて直進するのがやっとだが
将来は人に代わって運転したり、荷物運びなどをサポートしたりできるようにしたい、している。

与えられた課題に取り組むヒューマノイドたちはどことなくぎこちなさが残ります。
「役に立つようになるのはまだまだ先の話」というのが開発者たちの共通認識だといいます。

というのも、多くのヒューマノイドは電源コードにつながれ、平らな地面など動きやすい環境がどうしても必要なためだ。

単なるパフォーマンスではなく、人と暮らす、役立つロボットの実現に向けた研究の進歩に期待したいところです。


関連参照
健康ライフのヒント集
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2017年12月15日金曜日

ドローンの農業分野への動き


農薬や肥料の散布。野菜などの生育状況の観察など小規模農家への売り込みも活発になってきている。

三菱商事と日立製作所が昨年設立したベンチャー企業‐「スカイマテイクス」(東京)が開発した最新の農業用ドローン。

直径2メートルのドローンが夕マネギ畑の上空を飛び回り農薬の代わりに水をまいていく。

手元のコントロ上フーの画面には、飛行位置や農薬の散布場所などが瞬時に示される。

同社が10月25日、福島県郡山市の農場で、農薬散布の実演を報道関係者に公開し
「機体の安定性には自信がある」と説明した。

農業用ドローンは、機体下部に農薬や肥料を詰めるタンクを備える。
農家が背負うタイプの噴霧装置だと1ヘクタールの散布に丸1日を要するのが、これをドローンでやるとだと10分ほどで済んでしまう。

調査会社のシードープランニング(東京)によると、
このドローンの市場は、「有望な市場」でさまざまな業界の参入が相次いでいるという。

農薬散布用ドローンの市場規模は、2016年の12億円から22年年には200億円に拡大する見通しだ。

住友商事などが出資するペンチャー企業「ナイルワークス」(東京)のドローンは、
水田のイネの生育状況をカメラで撮影・観察しながら、農薬や肥料をまくことができる。

18年5月から試験販売する予定で、同社の社長は「農業を若者が魅力を感じる最先端産業にする」と意気込んでいる。

今年7月に販売を始めたクボタは、ドローンが撮影した農作物の生育状況などのデータを解析し、人工知能(AI)で自動運転のトラクターに作業の指示を出すシステムの構築を目指す。

一方で普及に向けた課題もある。

農林水産省の運用指針では、農薬散布用のドローンを使用する場合、操作する人の他に、補助員が現場に立ち合い、畑を外れて農薬を散布することがないか、チェックする必要があるのだ。

現状では、ボタン一つで自動的に散布する完全な自動化は認められていないのだ。

これが、「高齢の農家らがドローンに二の足を踏む理由の一つ」との声も出ている。

農水省は年明けにも開く有識者会議で安全性の確保などについて議論し、
今年度中に完全自動化を認めるかどうかの結論を出す方針なのだといいます。



関連参照
「ドローンの時代」
ドローン宅配
漁業被害減少にドローン活用

健康ライフのヒント集
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2017年12月10日日曜日

子どもを巻き込む「夜ふかし文化」


日本では戦後の高度経済成長期以降、夜遅くまで働く労働環境が定着し、人々のライフスタイルは「朝から夕方まで」から、「昼から夜へ」型にシフトしました。

とくに、バブル崩壊以降、季節や昼夜に関係なく消費活動を促進するために大人の労働環境はますます厳しさを増しており、健康的な唾眠を確保しにくい状況にあります。

当然、そうした大人のもとで育つ子どもも、睡眠時間が奪われる格好となっています。

幼い子ともの遅寝の理由はさまざまですが、父親が夜遅くに仕事から帰ってきて、物音がするので子どもか起きてしまい、父親の夕食につきあってそのまま夜中まで大興奮ということもあるでしょう。

共働き世帯、一人親世帯では子どもの就寝時刻は遅くなりがちです。
 
労働環境の変化に加えてライスタイルの個人化に伴う旺盛な消費行動や、ストレスも夜型生活を助長していきました。

24時問営業のコンビニやゲームセンター、ネットカフェ、飲食店では、強くてまぶしい直接照明が夜の街を明るく照らしています。

深夜、コンビニや量販店で、こんなにも街に幼児がいるのかと思うほど親子をよくみかけ
るし、週末の夜の街には中学生や高校生があふれ、眠らない夜を過ごす者も増えている
と報道されています。

外はまぷしいけれど、家の中は暗くて静かというならまだいいでしょう。

しかし、いまは家庭でもテレビ、DVD、インターネット、スマートフォンなどのマルチメディアが浸透し、24時問休むことなく利用可能な「人工的白夜」を作りだしています。
 
こうしたことの結果、乳幼児が夜遅くまでテレビやDVDをみたり、若者が夜ふけまで友だちとメールを交換したり、マンガを読んだり、ネットゲームに夢中になったりして、「自分の世界」を楽しんでいます。

2013年8月、厚生労働省研究班が発表した全国の中高生のネット使用実態に関する調査
で、「病的な使用」、いわゆる「ネット依存」が強く疑われる生徒が8.1%にのぽることが判明し、専門家からはこれに伴う健康への悪影響か指摘されました。

ネット依存がもとで睡眠障害に陥り、病院を訪れる子供が急増しています。

印象的なのは、「スマホから逃れるために学校にかくまってほしい」と訴える子供が
いると、ある高校の校長先生が話してくれたことです。

授業中や部活中なら通信不可、との大義名分が立つからです。

ネット利用に伴う睡眠障害の増加は降ってわいた新現象というよりも、テレビの登場に始まる夜型生活の現象というべきでしょうか。

今後もこうした現象は次々とあらわれてくるでしょうし、その度に新たな睡眠障害の子だちが生まれてくるだろうと考えられています。
 
家での娯楽がほぼラジオに限定されていた時代と違って、今はもっと脳を刺激し、興奮させてくれるようなものであふれています。

祖父母の世代が青春時代にその面白さを覚えてしまった夜型生活は、皮肉にも着実に次世代へと受け継がれ、とくにここ10年ほどのマルチメディアの急速な進展によって、もはや止められないところまで進行しているのではないでしょうか。

大人たちの労働環境の変化、それに伴う消費・娯楽文化の浸透が子どもを巻き込んでいたのです。

2017年11月30日木曜日

和食ブームでコメの輸出のチャンス到来

最近、世界におけるコメの取引量が増えています。

なかでも日本で生産されているジャポニカ米は、日本食レストランの普及とともに、その需要も高まってきています。

農林水産省の調査によると、世界における日本食レストランの店舗数は、2015年7月時点で8万9000店です。

これは2013年1月時点の1.6倍当たります。

アジアでも同様で、2015年7月時点で4万530店となり、これは2013年1月時点の1.7倍と急増しています。
 
では、なぜ日本食の人気が高まっているのか。

その理由には、世界的に日本食がヘルシーな食事として認知されてきていることがあります。

加えて「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されたことも少なからず影響しています。

さらに、日本食に欠かせないコメそのものが、昔よりもうまくなったことが挙げられるのです。

日本人にとってみれば意外かもしれませんが、実は日本産米は、これまで海外での評価は
芳しくなかったのです。

国内の農家はみな、「日本産米こそ世界一おいしい」と思っていますが、これは正しい認識ではないのです。

海外の評価が低かったのは、日本で精米してから現地で消費されるまでに時間が経ってし
まっていたためです。

コメは生鮮食品である以上、時間とともに品質が悪くなるのは当然のことといえます。
 
ただ、最近になってこの問題も解消されるようになりました。

国内最大手の農機メーカーであるクボタが、海外で精米するようになったからです。

これまで香港、シンガポール、モンゴルに子会社を設立し、日本の企業としては初めて、
現地で精米する事業に乗り出しているのです。

子会社では、日本から届いた玄米を低温で貯蔵し、現地の日本食レストランやスーパーからの注文に応じて精米しているのです。ですから、鮮度の良さにかけてはいうことがありません。

この事業に真っ先に参加したのが、クボタのディーラーとして新潟市に拠点を置く新潟クボタ。

同社は2011年から香港、シンガポールとモンゴルにも日本産米を届けているのです。

その輸出実績は2012年に55トンだったのが、2015年には652トンに達した。2016年の目標は1475トン。

同社の社長が抱えるのは、日本のコメに対する切迫した危機感だった。

国内人口が減るなか、コメの消費はますます減っていくのは必至という状況。

同社の社長は、語気を強めて、
「だったら外に向かうしかない。狙うべきはアジア。日本経済全体がアジアの需要を取り込まない限り成長はない」

ということで、輸出のチャンスは広がってきたのです。

「loT」の後押しを受けて、日本のコメは、いま黎明期を迎えつつあるようです。


関連参照:
和食の基本知識


2017年11月11日土曜日

夜ふかし・遅寝の生活習慣

夜ふかし・遅寝の生活習慣は、小学校、中学校、高校と、学校年度が上げる毎に常態化していきます。

2010年にベネッセ教育総合研究所が公表した「第2回子ども生活実態基本調査報告書」(対象は小学校4年生から高校2年生までの児童・生徒1万3797名)によると、

・小学生では63・7%が夜10時以降に就寝し、
・中学生では34・o%が午前o叶以降に眠り、
・高校生では何と21・5%が午前1時以降も起きていました。

同級生か好きなアイドルのでているテレビをみているから自分も起きてみているとか、
塾の先生から勉強は昼間より夜中や早朝の方がはかどるぞなどと言われてそれを「実践」
している等と言われています。

最近とくに活発なクラブ活動、お稽占、塾通いの後、レポートの提出、テスト勉強、受験勉強で遅くまで頑張っているのだと思われます。

日本の小学校から高校までの児童・生徒は、寝る間を惜しんで学内外のノルマをこなし、
その後さらに自由な時間を享受しているようです。

一方で、子供の起床時間は、
・中学生「7時頃から7時半ごろ」が、
・高校生で「6時頃から6時30分ごろ」がもっとも多く、

この起床叶刻は早まる傾向にあります。

起床時刻は昔と比べて早くなっているのに、就寝時刻だけか遅くなっている。

ということは、今や多くの子供か睡眠不足を慢性化させたまま学校社会に適応する無茶な生活を送りっづけていることになります。

「子どもの自由」と言ってしまえばそれまでです。

でも、それが知らず知らずのうちに大切なわが子の健康や知性、情緒を蝕んでいるとしたら?

果たしてそう言いきれるでしょうか。


関連参照:





2017年10月20日金曜日

最強AI「アルファ碁ゼロ」



米グーグル傘下の英グーグル、ディープマインド社は、囲碁の世界トップ棋士を次々と破った人工知能の「アルファ碁」を上回る最強AI「アルファ碁ゼロ」を開発したことを明らかにした。

AIのプログラムを改善し、従来のアルファ碁と違ってプロ棋士らの対戦データ(棋譜)を一切学ばず、自分対自分の対局を繰り返して打ち方を独学した。

わずか3日間の学習従来のアルファ碁に100戦全勝したのだ。

従来のアルファ碁は、10万局以上のプロ棋士らの棋譜などを学んだ上で、自己対局を繰り返して勝率の高い手を学習した。

・昨年3月には、世界のトップクラスの強豪、韓国のノセドル九段に圧勝している。

・また、アルファ碁の改良版は今年5月、世界最強と称される中国人棋士、柯潔九段を3戦全勝で退けているのだった。


ディープマインド社は「ゼロ」を開発するにあたり、従来のアルファ碁では別々だったネットワークを統合するなど、自己対局のみで効率的に学べる新技術を導入した。

囲碁のルール以外は一切教えず、3日間で自己対局を重ねた結果、「アルファ碁ゼロ」は李九段を倒した当時のあのアルファ碁に100戦全勝で一蹴したのだった。


ディープマインド社のチームは

「この技術は、人間の知識の限界に制約されず、従来のアルファ碁より強力」

と述べている。


日本の囲碁現役プロ棋士・大橋拓文六段は

「ゼロの棋譜は、改良版の棋譜と非常に近いものを感じる。それでもゼロの方が強いということは、人間の知恵が足を引っ張っている可能性があると考えられ、悲しさを覚える

と話している。

膨大な選択肢の中から最も有効な手を見いだすAI技術を開発してきたディープマインド社。

これまでも医療分野での画像解析や電力消費量の最小化などの研究にも取り組んできている。

同社の研究チームは、この技術の応用が期待される分野として、

・創薬に役立つたんぱく質の構造解析、
・新素材の開発、
・省エネ研究

などを挙げている、という。


関連参照:



2017年10月10日火曜日

低脂肪の食品が内臓を休ませる


脂肪分の多い食事というのは、消化吸収に時間がかかります。

脂がたっぶりのった霜降りのサーロインステーキの消化吸収には、約4時間を要します。

バターはさらに消化に吟間がかかり、およそ12時間も必要とされています。

そのほか、うなぎや天ぷらも、消化にステーキと同等かそれ以上の時間がかかります。


反対に、脂防分の少ない低脂肪のものは、消化吸収が速やかに行われます。

卵や果物などは30分~2時間程度で消化するほか、「煮る・蒸す・ゆでる」の調理工夫で、消化を高めることができます。おかゆはその代表です。

このように、低脂防のもの、消化のいいものを食べることは、消化吸収に使われるエ
ネルギーが少なくて済むので、内臓を休ませることにつながります。

睡眠中であっても、内臓は前日に食べたものを消化するために活動を続けています。


もし寝る少し前まで何かを食べている、それも脂肪分の高いものや、量をたくさん食べてしまっているとしたら、寝ている間中、ずっと内臓は食べ物を消化するためにフル稼働しなければなりません。

これでは芯からからだを休めることはできません。

「からだを休める」ということは、睡眠時間が長いからといって充足するのではありません。内臓や神経なども含めた、からだ全体を休ませることか十分な休養なのです。
 
病気のときにおなかにやさしいおかゆや胃に負担の少ないペースト状になったものを
すすめられるのは、消化スピードの速いもので、質のいい休養をしっかりとるためでも
あります。

スポーツ選手の場合も同じで、かなりハードな練習をしたときほど高カロリーな食事をしたがりますが、遅い時間の食事の場合は、低脂肪なものにするようにします。

十分な休養がとれてこそ、翌日の練習の質が上がるのです。
 
低脂防というと、ダイエット目的ばかりが注目されますが、このように「しっかり休む」ためにも重要なのです。

関連参照:
和食の基礎知識






2017年9月10日日曜日

発酵食品文化の国

最初に日本の土を踏んだキリスト教の宣教師フランシスコ・ザビエルが、本国に宛てて出した手紙に、

「肉を食べず、殆んど米麦飯のみを食べる」

としながらも、

「それでいて日本人は不思議なほど達者で、高齢に達する者もいる。
したがって空腹が満足しなくても、人間は僅少な食物でも十分な健康を保てることは、日本の場合でも明らかである」

というものでした。


実際に日本人は長い間、米、麦、雑穀などを主食に、季節の野菜、魚介類を食べるという食生活をしてきました。

肉や牛乳、乳製品を食べる国の人から見れば「粗食」と思えただろうし、元気な姿を不思議に感じたのも当然かもしれません。
 
しかし、ザビエルは、日本食のもう一つの大きな特徴が見抜けなかった、ということでもある。

でも、それも仕方がないことかもしれない。

実際に肉眼では見えない、小さな小さな「生き物」に気づかなかったのです。

それは「微生物」であり、これを利用した豊富な「醗酵食品」である。
 
日本は気温、湿度が微生物の発育に適しているため、古くからたくさんの醗酵食品を利用してきました。

その種類の豊富さは世界一と言われています。

それらの微生物を大きく分類すると、カビ、酵母、細菌の3種類に分けることができます。

とくにカビは湿気を好むため、日本では他の国では例を見ないほど上手に利用してきました。

カビにもたくさんの種類がありますが、その中でも麹カビを利用した食品は多い。

日本酒、米酢、みそ、みりん、甘酒、醤油、焼酎、鰹節などです。

日本食は「麹カビ食文化」といわれるほどなのです。
 
酵母は、糟を分解してアルコールと炭酸ガスと水で作るものがほとんどです。

そのため、日本酒、みそ、醤油など醸造食品と呼ばれるもののほとんどに利用されています。
 
細菌の中で、醗酵食品に利用されてきたものとして、乳酸菌や酢酸菌などがあります。

こうした微生物は、それぞれ特色のある性質を備えており、醗酵食品の種類によって、活躍する微生物の種類が決まってくるのです。

例えば納豆は納豆菌、ビールはビール酵母などです。

それに比べ、日本酒の場合は、米麹を作る段階で麹カビ、もと造りの段階で硝酸還元細菌、球状乳酸菌、桿状乳酸菌が出てきて、酒造りの主役にはサッカロミセス・サケと呼ばれる酵母が利用されます。

つまり、日本酒の醗酵には少なくとも5種類の微生物が働き、しかもそれ以外の菌に活躍の機会を与えないように仕組んでいるのです。
 
それを長い間の経験から、それぞれの醗酵食品によって、食塩を加えたり、酸を加えたり、温度や湿度を調整したりすることによって、必要な菌の成育を促し、上手に醗酵させてきたのです。

しかも、すごいことに微生物の存在が分からない時代からそれらを経験的に行ってきたのです。

関連参照:
和食の基礎知識





2017年8月28日月曜日

あまり人と話さなかった日は


あなたは自分がふだん使っていない言葉を聞いたとき、瞬時に判断できないことが増えていませんか?

言語能力の低下は、思考能力の低下に結びつきます。

そこで、脳神経外科の専門家が患者さんに勧めているのが、新聞の書き写しとそれを音読することだといいます。

記事を書く写すことで、昔覚えた文字を復習してもらい、視覚情報として脳に入力する。

さらに音読することで、脳に視覚的な記憶をつくってもらうのです。

人と話をするとき、脳は自然に情報整理をしています。

会話がない、しゃべらないということは、この機能を使っていないということですから、
人とあまり話さなかった日は、せめて新聞や本を音読して声を出しておくのがいいのです。

人との会話が減ると、いざ話そうとすると言葉が出にくくなります。

そんなとき、音読を習慣にすると声を出す習慣にもなるのです。

いつも、声、のど、舌を鍛えてスムーズに声が出せる状態にしておくのです。


関連参照:




2017年8月18日金曜日

ヒアリ「火蟻」が日本上陸

危険なヒアリ「火蟻」が日本にいたということで、大騒ぎになっている。

南アメリカ原産「ヒアリ」のこと。

日本では5月の下旬に、兵庫県尼崎市で工業製品を運ぶコンテナの中から数百匹が国内で見つかった。

コンテナは中国から神戸港に貨物船で到着し、尼崎市に運ばれていた。

ほかにも6月の中旬にコンテナを保管していた神戸市で約100匹、6月末には名古屋港でもコンテナの上にいるのが確認された。

大阪港でも見つかり殺虫剤で駆除したようである。

特徴はというと、赤茶色で体長は2.5~6ミリ。

漢字で「火蟻」と書くようにお尻の毒針で刺されると、火傷のような激しい痛みとともに、腫れ上がる。

ひどい場合は呼吸困難などで死ぬこともあるそうです。

アメリカにも中国にも住み着いている。

「ヒアリ」は人や動植物の生態系に被害を及ぼすおそれがある「特定外来生物」に指定されています。

環境省は神戸港や大阪港など全国7港で緊急調査を開始している。

怪しいと思ったら、絶対に手で触れたりせず、行政機関に通報するようにしたい。

関連参照:




2017年7月18日火曜日

ジビエを普及させる動き


狩猟で得た野生の動物や鳥の食肉を意味する
「ジビエ」を普及させる動きがでてきた。

農林水産省は、
野生のシカやイノシシの肉「ジビエ」の消費を増やすため、
2018年度に全国12地区で公営の食肉処理施設を整備することになった。

ただし、食中毒や寄生虫を防ぐ衛生基準を満たした施設から、「ロース」や「ヒレ」など消費者が利用しやすいように加工した食肉を小売店や飲食店に供給する。

また、地域の特産品作りを支援しつつ、増えすぎた野生動物による農作物の被害を捕獲で防ぐ一石二鳥を目指す作戦となる。


東京・銀座にある長野県のアンテナショップ「銀座NAGANO」には、シカ肉ジャーキーやイノシシ肉のカレー煮などのジビエ商品が並んでいる。

独特の風味とヘルシーなイメージが消費者の関心を集めており、ショップ店長は「売り上げは伸ぴている。

加工や流通なの環境が整えば、もっとジビエは広まる」と期待している。

農水省によると14年に捕獲されたシカは約58万頭、イノシシは約52万頭にのぼるが、食肉の利用は1割程度にとどまり、現在では、残りは捨てられているとみられている。

これは、専門の処理施設の少なさや、流通の仕組みが整っていないことが原因だ。

専門のの飲食店など約500か所ががジビエ処理の認可を受けているものの、小規模で、
冬場を中心とする狩猟期間中のみ稼働する所も多い。

なので、消費者がジビエを手にする機会か少ないのか実情だ。

こうした状況を改善するため、農水省は全国で食肉処理施設の設置を希望する自治体を募り、12地区を選定する。

国が資金を助成し、市町村が運営する仕組みを検討している。

施設は保冷設備を備え年間を通してジビエを安定的に供給できるようにする。

設備に合わせて「ロース」「ヒレなど肉の部位の定義も統一し、消費者に分かりやすい表示とすす。
 
また、食害を減らす狙いもある。

農水省の調査では、食害害の被害額は15年度に176億円にのぼる。

捕獲への自治体の補助金などの負担も重く、長野県猟友会の担当者は
「山で捕獲するので、運搬や処理が難しいが、施設の整備が進めば状況も改善されるだろう」と話している。

農水省は19年度にジビエの消費量を倍増させる目標を掲げる。

日本ジビエ振興協会は「ジビエは臭みが強いイメージがあるが、ちょとした工夫でおいしくなる。

スーパーでふつうに買えるようになれば食卓に並ぶようになるだろう」と話している。


関連参照:




2017年7月8日土曜日

尿漏れを防止する簡単エクササイズ

骨盤底筋体操に活用できる太極拳の八段錦の簡略版です。

これが、尿漏れを防止する簡単エクササイズになります。

1>両足の間を少しだけ開いて立つ。
2>息を吸いながら踵を上げてつま先立ちになり、肛門を引き上げるようにお尻を締める{この時、おなかは力を入れない}。この姿勢を数秒維持する。

両方の手の平を下に向けて押さえるようにすると安定しやすい。

はじめての場合は踵を上げてから息を止めたほうが安定するようです。

形ができるようになうになってきたら、息を止めずに漏気(声門を閉じずに吸気筋をゆっくり緩めての呼気)し、胸腔内圧を上げないように心がける。

血圧の高い人は止めない方が良い。

3>力を緩めて踵をストンと下ろす。あまり強く落とさないようにしよう。
4>以上を数回繰り返し1セットとする。1日2~3回おこなうと良い。


関連参照
「むくみ」を知る
ヒザ痛改善する体操 
だから、歩くのがいい






2017年6月28日水曜日

「足を大切にする」意識 

靴の歴史の長いヨーロッパでは、フットケアの歴史も長く、現在もフットケアが盛んに行われています。

フットケア先進国であるヨーロッパ諸国では、フットケアを行うことができる国家資格があります。

病院や薬局などにはフットケア施設が併設されており、まるで美容院に行くように気軽に専門のフットケア師による施術を受けられます。

また高齢者施設にもフットケア師がいて、看護師と連携しながらお年寄りの足のケアに当たっています。

このように、ヨーロッパの国々でフットケアが積極的に行われているのは、
足を大切にする意識が広く浸透しているからでしょう。

体を支える土台となる足が機能を失ったら、歩くのが不自由になるだけでなく、全身の健康状態にも影響します。

ヨーロッパの人たちは、そのことがよくわかつているのです。
 
日本とヨーロッパの考え方の違いもあるようです。

もし、高齢者施設でお年寄りが転んだら、日本では施設側の責任になります。

ですから施設では、お年寄りが転ばないように、なるべくお年寄りを歩かせないようにします。
 
それが、ヨーロッパでは、転倒したら、それは転倒した人の責任です。

お年寄り自身にも、転ばないように普段から足をよく使おうという意識がありますし、周りの人たちも、お年寄りになるべく歩いてほしいと思っています。

そのために足をきちんとケアして、
いくつになっても歩ける足を維持しようという考え方があるのです。

そのほうが、結果として周りの人も手がかからずにすみます。

日本人は、全般的に足に対して無関心・無頓着です。

例えば、病院でも入院患者さんの足のケアはあまり行われていません。

寝たきりの患者さんの褥そう(床ずれ)管理は熱心に行っているのに、なぜ足の管理が行われないのか。

実際に入院患者さんの足を見ると、血流が悪いせいか、爪の色が悪かったり、水虫になっていたり、タコやウオノメができていたりします。

お風呂に入れない患者さんもいるので、足はどうしても不潔になりがちです。

そこで、足をきれいに洗ったり、きちんと爪を切ったりして足をよい状態に保てば、足のトラブルはかなり防げます。

それが入院患者の転倒防止にもつながるのです。
 
そもそも、日本人は足を汚いものと思っているようです。

ですから、あまり人の足に触ろうとしませんし、自分の足にも無関心です。
 
しかし、若いころから自分の足に関心を持ち、歩き方や靴に気をつければ、年をとっても元気でいられるはずです。

もっと自分の足をいたわることが大事です。


関連参照
「むくみ」を知る
ヒザ痛改善する体操 
だから、歩くのがいい

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2017年6月18日日曜日

凍豆腐の素晴らしさ

「凍」(しみ)という食品の加工法があります。

冬場の寒風にさらして凍らせると、単に水分が抜けるだけでなく、持ち味がぐんと濃縮されて「うま味」も増すのです。

保存性が高くなるのは、いうまでもありません。

凍豆腐(凍り豆腐とも呼ぶ)をはじめ、凍餅、凍コンニャク、凍大根などが知られ、いずれも和食を構成する風土性の豊かな食材です。

豆腐はほとんどが水で、その含有量は87パーセント(木綿豆腐)なのです。

この水分を厳寒期の北風にさらして凍結乾燥させ、味とたんぱく質を濃縮したのが凍り豆腐です。関西では高野豆腐と言います。

この豆腐は、高たんぱく食品で100グラム中に49グラムも含まれています。

同じ大豆加工食品の干し湯葉のたんぱく質は53グラムですから、大豆の仲間では系では二番目に多い。

昔から祝いごとの煮しめ料理には欠かせないし、行事のある日のご馳走にもよく用いられてきました。

味がよくしみて、まるで肉のように美味になるだけでなく、肉を食べなくてもたんぱく質が余るほど摂れて、滋養になったからです。
 
まさに、凍り豆腐は畑の肉だったのです。それだけではありません。

カルシウムも多い。100グラム中に660ミリグラムも含まれています。

日本人のカルシウム摂取は慢性的に不足していると言われています。

これだけ食品が氾濫し、飽食しているのに、今もってカルシウムか必要な量だけ摂取されていないのです。

大人の一日の必要量は600ミリグラム、実際にとっているのは540ミリグラム前後なのです。
 
カッとしたり、赤くなって怒ったりすると、心臓によくありません。

頭の血管が切れて脳溢血になる危険性だってあります。
また、怒りは、まわりを不快にします。

だから、怒りたくなったらその前に凍り豆腐を食べるのです。

そうすると心が和んできて、怒りから一転して、自然にニコニコ顔になれるはずなのです。

カルシウムは「食べるトランキライザー(精神安定剤)」とも呼ばれるように、イライラを防いだり、ストレスに強くなるためにも重要な役目を果たしているミネラルなのです。

カルシウム不足によって骨がもろくなっているせいで、骨を丈夫にするためにも凍り豆腐は理想食と言っていいのではないでしょうか。


関連参照:
和食の基礎知識




2017年6月8日木曜日

シラス干しは朝食で

「食物は丸ごと食すべし。病気知らずなり」
昔の人のいうことには、まちがいありません。

食物は、丸ごと全部食べるのが一番健康にいいし、病気もしない」と教えてくれているのです。

大根だったら白い根の部分だけでなく、葉っぱもすべて食べつくす。

イワシだったら頭の部分から丸ごと食べてしまう。
 
そうすると、大根の生命、イワシの生命を作っている成分が全部とれ、それを食べた私たちの生命力、免疫力もぐんと強化されるはずです。
 
しかし、そうはいっても、魚の場合、頭から丸ごと食べられる魚種は限られています。

カツオやマクロを一物全体食しろといっても、とても実行できません。
 
ですが、シラスだったら簡単です。
一度に10匹ぐらいは口に放りこめます。

カタクチイワシやマイワシなどの稚魚のことで、体長は数センチ。

この稚魚を食塩水でゆでたもの、軽く干したモノものがシラス干しで、スーパーなどで売られています。

煮沸後に水を切り冷ましたものが「釜揚げシラス」で、これは産地に行くと食べることができます。

漁期は土地にもよりますが、普通は春と秋の二回。

寒さに向かう秋のシラスが身も締まっていて、脂ののりもよく、特に美味です。

シラス干しは、大根おろしに入れて食べるのが一般的ですが、炊き込みご飯にしてもおいしく、チャーハンに入れたり、天ぷらにしても風味があります。

ひとつまみ口に入れると、軽く塩味があって脂ものり、コクもありますが、実は栄養分の宝庫で、簡単に食べられるという点で、何かと忙しい朝ごはんにはピッタリのおかずなのです。

まず、タンパク質の含有量が凄いのです。

生乾き状態で23パーセント、半乾燥のシラス干しになると、半分近い40パーセント強がタンパク質なのです。

体細胞の老化を防ぎ、免疫力を高める成長ホルモンの原料となるアルギニンもたっぷり含まれています。

さらには、物忘れを防ぐグルタミン酸も豊富に含まれています。

骨を丈夫にするカルシウムとビタミンDも多く、健康を支える骨の強度をしっかりと守ってくれるでしょう。

そのうえ、鼻やのどの粘膜をウイルスなどの攻撃からガードするビタミンA、細胞の酸化を防ぐビタミンE、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖の完全燃焼を助けるビタミンB1も豊富です。

一日を元気に過ごすためにも、シラス干しは朝食に食べるといいでしょう。


関連参照:
和食の基礎知識



2017年5月28日日曜日

中国のだしの話

広大な中国では食文化が地域で分かれているので、いきなり括るのは難しいのですが、鶏や牛豚などの肉頬、中国ハム、骨、魚介、野菜、香味野菜など多彩な原料をもとに、作られてきました。

中国料理は世界中に浸透しており、国外では北京、広東、上海などの料理の系譜に必すしもとらわれず、現地の材料を自在に活用するという姿勢がみられます。

例えば、バンコクで一番美味しいと日本人に評刊のタイ料理は、実は中国人シェフの料理でした。

中華の多様な技術とだしでタイ料理を食べさせる力を感じます。

中国のだし「湯」と呼ばれ、フランスのポトフのように、動植物の煮物からうま味のからうまみの煮汁が独立したものが多くみられます。

中国のだしで最も興味深いのは、だし材料による分類のほかに高価な材料の使用量の多寡によって等級をつける慨念です。

広頃料理では「頂湯」から「上湯」、「二湯」などの等級が、たしのランクを表します。

頂湯は文字通り最上級のだしで、老母鶏、豚赤身肉、中国ハム「火腿」を豊富に使ったモノです。

これらは、だし以外でも高級食材としてよく用いられます。

最下級の二湯は日本の二番だしに相当するものです。

中華料理店のメニューは世界中どこでも、前菜・主菜などのグループの中に、縦軸に材料、横軸に調理法が確立されていて、まるで麻雀の点数計算のような精緻で論理的なマトリクスの存在を感じさせます。

だしのランクの設定は、だしをとる調理が、料金設定をも加味した非常にシステム化された作業であることも示しています。

世界のどこでも価格と希望に応じた料理のだしを用意するマニュアルが整備されているとみることができるでしょう。

また中国では料理人の検定制度が早くから確立されており、調理技法が客観的に評価できるようにテキスト化されています。

テキスト化されただしの技術は再現性の高さから日本のだしと似ています。

見慣れた料理の安心感を与えながらも、深い味わいの個性が最後に上乗せされているように感じます。

関連参照:
和食の基礎知識




2017年5月18日木曜日

味噌汁は「幸せのスープ」

日本が世界でもトップクラスの長寿国になった最大の決め手が、私たちの食習慣にあるのは間違いないでしょう。

外国の研究者が指摘するように、和食には長寿の秘訣がたくさん隠されています。

和食文化が、ユネスコで食の世界文化遺産となったのも、そのような国際的関心の高まりが背景になっているのです。
 
主食は炭水化物を主成分とする米と決まっていて、主菜、副菜、副々菜が季節と連動しながら、次々と変化していくのです。

和食の食膳には季節感が溢れています。

料理を作っている当人が意識しなくても、季節の食材がのっているのが和食の食膳なのです。
 
そして、大豆の活用です。

大豆の三分の一以上はたんぱく質であり、これを上手に利用すれば、コレステロールや脂肪の多い肉をあまり食べなくても健康を維持することができるのです。

それどころか、大豆たんぱく質を中心にする主成分には、腸内で肉のコレステロールが吸収されるのを防ぐ働きさえあるのです。
 
すき焼きに豆腐を入れるのも味がしみて美味になるからだけでなく、結果的には、牛肉の脂肪系が体内に取り込まれるのを防ぐ作用をしていて、日本人の知恵と言っていいでしょう。

ヘルシーな主食のご飯にピッタリと寄り添っているのが「味噌汁」です。
 
大豆を麹菌で発酵させた、調味料の味噌で作った日本独特のスープです。

大豆に含まれる35%のたんぱく貿は、発酵によってほとんどアミノ酸に分解されており、味噌汁は体の健康を高める上で期待できるアミノ酸スープなのです。
 
味噌のアミノ酸の中でも、とくに注目されるのがグルタミン酸とトリプトファンです。

グルタミン酸はご存じのように、化学調味料の原料にもなっているほどのうま味成分です。
味噌汁のうまさのもとになってます。
 
同峙に脳の機能を高め、記憶と関係の深い働きをしているのもグルタミン酸なのです。
脳の老化防止に、味噌汁はそれなりに役に立っているのです。
 
重要なのはトリプトファンで、食べ物からとる必須アミノ酸である「幸せホルモン」と呼ばれる脳内物質のセロトニンの原料でもあります。

多幸感をもたらすのがセロトニンで感情を安定させ落ちこんだ心を励ますと同時に、心をおだやかにする神経伝達物質なのです。
 
ダシのよく利いた湯気の立つおいしい味噌汁をとると、何となく幸せな気分で心が満たされるのも、トリプトファン効果かもしれません。

ダシに使われるカツオ節には、和食食材の中でもトップクラスのトリプトファンが含まれています。
 
味噌汁は日本人にとって「幸せのスープ」なのである。
 
味噌汁作りの上手なお年寄りは、よく「具を3種以上使うと味噌汁がうまくなる」と言い胸を張ってニッコリします。

材科によっては、うま味をもたらすアミノ醵が増えるためで、味噌汁作りのコツを「実の三種は身の楽」とも言ったのです。
 
野菜、海藻、豆腐、油揚げ、魚の切り身、だし、時には豚肉など、昔は具たくさんの味噌汁が多かったのです。

幸せホルモンの原料だけでなく、他のアミノ酸やビタミン、ミネラル、食物繊維などもたくさんとれ、極めて健康効果の高い味噌汁になったのです。

関連参照:
和食の基礎知識



2017年5月8日月曜日

AIとの接し方

この3月18、19日、囲碁プログラムの世界選手権「UEC杯コンピュータ囲碁大会」が都内で開かれた模様が新聞などで報道された。

今後のAIとの接し方の参考になるのではないか、というので紹介する。

優勝したのは、中国のIT企業・テンセント社による「絶芸」。

ドワンゴ社などでプロジェクトを組む日本のディープゼンロ、「DeepZenGo」
(Zen)が準優勝した。

両AIは26日に都内で行われた「電聖戦」で日本の若手プロナンバー1・一力遼七段と互
先(ハンディキャップなしの対局)で対戦し、勝利を収めた。

また、同3月21~23日には大阪市で日中韓のトップ棋士とZenが参加したリーグ戦
「ワールド碁チャンピオンシップ」が行われ、Zenは1勝2敗だった。   

AIの碁の特徴は、戦いの骨格を作る序盤で顕著だ。
人間の・常識にとらわれない手法が次々と飛び出すのだ。

典型例が、相手に陣地を先に与えて損とされてきた「四線への肩付き」と言われる手だ。これまで悪手とされてきた手だという。


かつて本因坊などのタイトルを獲得した王九段は
「これまで『ダメだ』といわれていた着手A1が打って見直されるようになった]
という。

とはいえ、見えたのは長所だけではない、という。

「ワールド碁」でZenは、負けの局面で、悪手を連発する欠点を露呈した。
例えば、10手先まで読めるAIは、10手先に必敗の局面があると判断すると、その局面を
11手先、12手先に先送りするためだけの手を続ける傾向にある。

まるで、失敗を認めず、自暴自棄になっているようだ、という。
専門家は「とても賢いが、とてもわがままな子供」に例える。

この傾向はゲームに特有と言い切れるだろうか。
AIが医療や自動運転などで使われるようになった場合にも発生する可能性があるのではないか。

UEC杯の実行委員長を務めた伊藤毅志・電気通信大助教は
「囲碁AIの開発は、こういう弱点への対処法を探す想定実験にもなるし、
『子供のような』AIと人間がどう付き合うかのテストにもなる」という。

囲碁AIは今後、ますます強くなることは間違いない。

人間以上のAIが日常的に存在する世界で、プロ棋士は自分たちの価値をどう示すのか。

プロ制度の維持、人間とAIの共存は可能なのか、という問題もあるかも知れない。

パソコンの検索エンジン、スマートフォンの予測変換など、すでにAIの技術は「日常生
活に入り込んでいる」と専門家は指摘する。

今後、人間に代わって「労働」を行う時代も来るだろう。

そんな時、人間はどう振る舞うべきか。

囲碁AIと棋士との関係を来たるべき社会への実験ととらえた時、展望もみえてくる
のだろう。

関連参照
健康ライフのヒント集



2017年4月28日金曜日

「足のむくみ」と「足のトラブル」は相互影響。

足にトラブルのある人は、足がむくみやすい傾向にあります。

逆に、足にむくみがある人ほど、足のトラブルも多いともいえます。
 
足にトラブルかあるからむくむのか、むくんでいるからトラブルが起こるのか、どちらが先かはわかりません。

しかし、互いに影響し合っていることは間違いありません。
 
ある会社が10~40代の女性を対象に「足のトラブル」について意識調査を行ったところ、
足にむくみのある人はむくみのない人に比べて、「浮き指」が3.9倍、「扁平足」が2.6倍、「外反母趾」が1.8倍と、足のトラブルに悩んでいることがわかりました。

むくみとは、血液やリンパ液の流れが悪くなって、余計な水分や老廃物がたまった状態をいいます。

心臓から出た血液は全身の細胞に酸素や栄養を供給し。代わりに老廃物や二酸化炭素を回収して心臓に戻ってきます。

この回収を担っているのが、静脈血やリンパ液です。

しかし、地球には重力がありますから、静脈血やリンパ液は下方にたまりやすく、足がむくみやすくなります。

これを心臓へ送り戻しているのが、足の筋肉です。

よく歩けば、足のポンプ機能が働いて、血液もリンパ液の流れもよくなります。

そうすれば、足がむくむこともそれほどありません。

ところが、足にトラブルがあって足を動かさないと、筋肉のポンプ機能もうまく働きません。

また、股関節やひざ関節に問題があれば、血液やリンパ液の流れはさらに悪くなってしまいます。
 
女性はスカートをはくことが多く、下半身が冷えがちです。

また、足を細く見せるために、細身の靴やパップスで足を締めつけたりしています。

すると、足の血液やリンパ液の流れはさらに悪くなります。

血流か悪いと、足はさらに冷えてむくみやすくなるという、負のスパイラルに陥ってしまいます。
 
そうした状況が、足によいわけがありません。

足の血流が悪ければ新陳代謝も悪くなります。

足の皮膚が乾燥し、皮膚のターンオーバー(生まれ変わり)が乱れます。

すると、皮膚の角化が進んで足がガサガサになり、ひび割れやあかぎれを起こします。

爪も皮膚の一部ですから、同じようなことが起こります。

指先まで血液がしっかり流れなければ、爪の新陳代謝も悪くなり、割れやすくなったり、厚くなったりして、爪のトラブルも増えてきます。
 
日ごろから足がむくまないようにするには、動ける足、歩ける足を維持することです。

よく歩き、足のストレッチなども行って、血液とリンパ液の流れをよくすること。

そして、足のトラブルか起こらないように、毎日のフットケアが大事となってきます。


関連参照
「むくみ」を知る
ヒザ痛改善する体操 
だから、歩くのがいい
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2017年4月18日火曜日

ゲノム編集で受粉いらずのトマトを開発


遺伝子を効率良く改変する「ゲノム編集技術」を応用し、受粉しなくても実が成長するトマトの開発に成功したと、筑波大や神戸大などの研究チームが発表した。(読売新聞など)

その論文が3月28日、英科学誌「ネイチャー・バイオテクノロジー」電子版に掲載された。

トマトの温室栽培では、花粉を雌しべにつける授粉作業などの負担が大きい。

しかし、この新技術によってコスト削減が期待できるという。
 
トマトの実は、もともと受粉なしでも成長する力を秘めているが、同チームは、それを抑えている遺伝子があるのを発見した。

そしてゲノム編集技術を改良した新手法で、この遺伝子の働きを弱めた品種を作ったところ、受粉しなくても種のない実をつけた。
 
また、同じ手法でイネを品種改良し、除草剤への耐性を強めることにも成功した。

このチームの有泉亨・筑波大准教授は
「今後は、ナスやジャガイモなど様々な野菜ヘの応用を目指したい」と話す。


これについて、植物のゲノム編集に詳しい村中俊哉・大阪大教授は、

「新たなゲノム編集技術で作られた農作物の安全性は慎重に確認する必要があるが、
品種改良のスピードアップやよりおいしく健康に良い品種の開発など期待できる」

と話している。


関連参照