どんな事情があるのか、ちょっとみてみました。
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日本のタイヤ大手各社が、
「ゴムの木」に代わる新たな植物を原料とする天然ゴムの実用化を進めている。
まず、新興国でのタイヤの需要が高まっている影響などで、天然ゴムの世界消費量は20年間で2倍以上に増えた。
だがしかし、原料の樹木は熱帯で育つため、東南アジア産に偏っており、今後、調達不足に陥る懸念があり、各社は原料の多様化を探っている、というのだ。
ブリヂストンは10月、北・中米の乾燥地域で育つ低木「グアユール」を使った試作タイヤを発表した。
走行性能や強度などは、従来のタイヤとほどんど差はなかったという。
2013年、米アリゾナ州に114なの研究農場を設け、14年には加工研究施設も開設した。
ゴムの成分を取り出す加工の手間や費用、量の確保などの課題を解決しつつ、20年前半の実用化を目指す。
津谷正明CEO(最高経営責任者)は「いずれ石油や天然ゴムの価格が安い状況は変わり、環境に対する意識も高まってくる。代替素材の開発は非常に重要だ」と説明する。
「ダンロップ」ブランドなどを展開する住友ゴム工業も、ゴムノキの代替素材として、温帯地域に育つ中央アジア原産のキク科の植物「ロシアタンポポ」を使う研究を始めた。
根からゴム成分が採取できるという。
独コンチネンタルタイヤなどの海外メーカーも研究している。
世界のタイヤ需要は、新興国の車販売の増加などで年約4%成長するとの試算もある。
住友ゴムは「タイヤ需要が拡大する中で、天然資源の有効活用を進める」としている。
タイヤは一般的に、植物由来の天然ゴムと、石油から作る合成ゴムを組み合わせて作る。
天然ゴムは合成ゴムに比べて強度や耐摩耗性で優れており、タイヤには欠かせず、使用量は増える傾向にある。
天然ゴムの生産量は年間約1100万トンで、9割がタイヤ向けなのだ。
現在、「ゴムの木」と呼ばれるパラゴムノキの樹液で作るのが主流となっている。
生産地域は、熱帯のタイやインドネシアなどの東南アジアが約9割を占める。
ただ、消費量の伸びに比べ、耕作面積はすでに広げられる余地がなく、病害などの課題もある。
生産地の偏在により、災害や紛争などで、調達が滞る懸念もあるという状況・事情があるようだ。
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