2017年12月15日金曜日

ドローンの農業分野への動き


農薬や肥料の散布。野菜などの生育状況の観察など小規模農家への売り込みも活発になってきている。

三菱商事と日立製作所が昨年設立したベンチャー企業‐「スカイマテイクス」(東京)が開発した最新の農業用ドローン。

直径2メートルのドローンが夕マネギ畑の上空を飛び回り農薬の代わりに水をまいていく。

手元のコントロ上フーの画面には、飛行位置や農薬の散布場所などが瞬時に示される。

同社が10月25日、福島県郡山市の農場で、農薬散布の実演を報道関係者に公開し
「機体の安定性には自信がある」と説明した。

農業用ドローンは、機体下部に農薬や肥料を詰めるタンクを備える。
農家が背負うタイプの噴霧装置だと1ヘクタールの散布に丸1日を要するのが、これをドローンでやるとだと10分ほどで済んでしまう。

調査会社のシードープランニング(東京)によると、
このドローンの市場は、「有望な市場」でさまざまな業界の参入が相次いでいるという。

農薬散布用ドローンの市場規模は、2016年の12億円から22年年には200億円に拡大する見通しだ。

住友商事などが出資するペンチャー企業「ナイルワークス」(東京)のドローンは、
水田のイネの生育状況をカメラで撮影・観察しながら、農薬や肥料をまくことができる。

18年5月から試験販売する予定で、同社の社長は「農業を若者が魅力を感じる最先端産業にする」と意気込んでいる。

今年7月に販売を始めたクボタは、ドローンが撮影した農作物の生育状況などのデータを解析し、人工知能(AI)で自動運転のトラクターに作業の指示を出すシステムの構築を目指す。

一方で普及に向けた課題もある。

農林水産省の運用指針では、農薬散布用のドローンを使用する場合、操作する人の他に、補助員が現場に立ち合い、畑を外れて農薬を散布することがないか、チェックする必要があるのだ。

現状では、ボタン一つで自動的に散布する完全な自動化は認められていないのだ。

これが、「高齢の農家らがドローンに二の足を踏む理由の一つ」との声も出ている。

農水省は年明けにも開く有識者会議で安全性の確保などについて議論し、
今年度中に完全自動化を認めるかどうかの結論を出す方針なのだといいます。



関連参照
「ドローンの時代」
ドローン宅配
漁業被害減少にドローン活用

健康ライフのヒント集
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2017年12月10日日曜日

子どもを巻き込む「夜ふかし文化」


日本では戦後の高度経済成長期以降、夜遅くまで働く労働環境が定着し、人々のライフスタイルは「朝から夕方まで」から、「昼から夜へ」型にシフトしました。

とくに、バブル崩壊以降、季節や昼夜に関係なく消費活動を促進するために大人の労働環境はますます厳しさを増しており、健康的な唾眠を確保しにくい状況にあります。

当然、そうした大人のもとで育つ子どもも、睡眠時間が奪われる格好となっています。

幼い子ともの遅寝の理由はさまざまですが、父親が夜遅くに仕事から帰ってきて、物音がするので子どもか起きてしまい、父親の夕食につきあってそのまま夜中まで大興奮ということもあるでしょう。

共働き世帯、一人親世帯では子どもの就寝時刻は遅くなりがちです。
 
労働環境の変化に加えてライスタイルの個人化に伴う旺盛な消費行動や、ストレスも夜型生活を助長していきました。

24時問営業のコンビニやゲームセンター、ネットカフェ、飲食店では、強くてまぶしい直接照明が夜の街を明るく照らしています。

深夜、コンビニや量販店で、こんなにも街に幼児がいるのかと思うほど親子をよくみかけ
るし、週末の夜の街には中学生や高校生があふれ、眠らない夜を過ごす者も増えている
と報道されています。

外はまぷしいけれど、家の中は暗くて静かというならまだいいでしょう。

しかし、いまは家庭でもテレビ、DVD、インターネット、スマートフォンなどのマルチメディアが浸透し、24時問休むことなく利用可能な「人工的白夜」を作りだしています。
 
こうしたことの結果、乳幼児が夜遅くまでテレビやDVDをみたり、若者が夜ふけまで友だちとメールを交換したり、マンガを読んだり、ネットゲームに夢中になったりして、「自分の世界」を楽しんでいます。

2013年8月、厚生労働省研究班が発表した全国の中高生のネット使用実態に関する調査
で、「病的な使用」、いわゆる「ネット依存」が強く疑われる生徒が8.1%にのぽることが判明し、専門家からはこれに伴う健康への悪影響か指摘されました。

ネット依存がもとで睡眠障害に陥り、病院を訪れる子供が急増しています。

印象的なのは、「スマホから逃れるために学校にかくまってほしい」と訴える子供が
いると、ある高校の校長先生が話してくれたことです。

授業中や部活中なら通信不可、との大義名分が立つからです。

ネット利用に伴う睡眠障害の増加は降ってわいた新現象というよりも、テレビの登場に始まる夜型生活の現象というべきでしょうか。

今後もこうした現象は次々とあらわれてくるでしょうし、その度に新たな睡眠障害の子だちが生まれてくるだろうと考えられています。
 
家での娯楽がほぼラジオに限定されていた時代と違って、今はもっと脳を刺激し、興奮させてくれるようなものであふれています。

祖父母の世代が青春時代にその面白さを覚えてしまった夜型生活は、皮肉にも着実に次世代へと受け継がれ、とくにここ10年ほどのマルチメディアの急速な進展によって、もはや止められないところまで進行しているのではないでしょうか。

大人たちの労働環境の変化、それに伴う消費・娯楽文化の浸透が子どもを巻き込んでいたのです。

2017年11月30日木曜日

和食ブームでコメの輸出のチャンス到来

最近、世界におけるコメの取引量が増えています。

なかでも日本で生産されているジャポニカ米は、日本食レストランの普及とともに、その需要も高まってきています。

農林水産省の調査によると、世界における日本食レストランの店舗数は、2015年7月時点で8万9000店です。

これは2013年1月時点の1.6倍当たります。

アジアでも同様で、2015年7月時点で4万530店となり、これは2013年1月時点の1.7倍と急増しています。
 
では、なぜ日本食の人気が高まっているのか。

その理由には、世界的に日本食がヘルシーな食事として認知されてきていることがあります。

加えて「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されたことも少なからず影響しています。

さらに、日本食に欠かせないコメそのものが、昔よりもうまくなったことが挙げられるのです。

日本人にとってみれば意外かもしれませんが、実は日本産米は、これまで海外での評価は
芳しくなかったのです。

国内の農家はみな、「日本産米こそ世界一おいしい」と思っていますが、これは正しい認識ではないのです。

海外の評価が低かったのは、日本で精米してから現地で消費されるまでに時間が経ってし
まっていたためです。

コメは生鮮食品である以上、時間とともに品質が悪くなるのは当然のことといえます。
 
ただ、最近になってこの問題も解消されるようになりました。

国内最大手の農機メーカーであるクボタが、海外で精米するようになったからです。

これまで香港、シンガポール、モンゴルに子会社を設立し、日本の企業としては初めて、
現地で精米する事業に乗り出しているのです。

子会社では、日本から届いた玄米を低温で貯蔵し、現地の日本食レストランやスーパーからの注文に応じて精米しているのです。ですから、鮮度の良さにかけてはいうことがありません。

この事業に真っ先に参加したのが、クボタのディーラーとして新潟市に拠点を置く新潟クボタ。

同社は2011年から香港、シンガポールとモンゴルにも日本産米を届けているのです。

その輸出実績は2012年に55トンだったのが、2015年には652トンに達した。2016年の目標は1475トン。

同社の社長が抱えるのは、日本のコメに対する切迫した危機感だった。

国内人口が減るなか、コメの消費はますます減っていくのは必至という状況。

同社の社長は、語気を強めて、
「だったら外に向かうしかない。狙うべきはアジア。日本経済全体がアジアの需要を取り込まない限り成長はない」

ということで、輸出のチャンスは広がってきたのです。

「loT」の後押しを受けて、日本のコメは、いま黎明期を迎えつつあるようです。


関連参照:
和食の基本知識


2017年11月11日土曜日

夜ふかし・遅寝の生活習慣

夜ふかし・遅寝の生活習慣は、小学校、中学校、高校と、学校年度が上げる毎に常態化していきます。

2010年にベネッセ教育総合研究所が公表した「第2回子ども生活実態基本調査報告書」(対象は小学校4年生から高校2年生までの児童・生徒1万3797名)によると、

・小学生では63・7%が夜10時以降に就寝し、
・中学生では34・o%が午前o叶以降に眠り、
・高校生では何と21・5%が午前1時以降も起きていました。

同級生か好きなアイドルのでているテレビをみているから自分も起きてみているとか、
塾の先生から勉強は昼間より夜中や早朝の方がはかどるぞなどと言われてそれを「実践」
している等と言われています。

最近とくに活発なクラブ活動、お稽占、塾通いの後、レポートの提出、テスト勉強、受験勉強で遅くまで頑張っているのだと思われます。

日本の小学校から高校までの児童・生徒は、寝る間を惜しんで学内外のノルマをこなし、
その後さらに自由な時間を享受しているようです。

一方で、子供の起床時間は、
・中学生「7時頃から7時半ごろ」が、
・高校生で「6時頃から6時30分ごろ」がもっとも多く、

この起床叶刻は早まる傾向にあります。

起床時刻は昔と比べて早くなっているのに、就寝時刻だけか遅くなっている。

ということは、今や多くの子供か睡眠不足を慢性化させたまま学校社会に適応する無茶な生活を送りっづけていることになります。

「子どもの自由」と言ってしまえばそれまでです。

でも、それが知らず知らずのうちに大切なわが子の健康や知性、情緒を蝕んでいるとしたら?

果たしてそう言いきれるでしょうか。


関連参照:





2017年10月20日金曜日

最強AI「アルファ碁ゼロ」



米グーグル傘下の英グーグル、ディープマインド社は、囲碁の世界トップ棋士を次々と破った人工知能の「アルファ碁」を上回る最強AI「アルファ碁ゼロ」を開発したことを明らかにした。

AIのプログラムを改善し、従来のアルファ碁と違ってプロ棋士らの対戦データ(棋譜)を一切学ばず、自分対自分の対局を繰り返して打ち方を独学した。

わずか3日間の学習従来のアルファ碁に100戦全勝したのだ。

従来のアルファ碁は、10万局以上のプロ棋士らの棋譜などを学んだ上で、自己対局を繰り返して勝率の高い手を学習した。

・昨年3月には、世界のトップクラスの強豪、韓国のノセドル九段に圧勝している。

・また、アルファ碁の改良版は今年5月、世界最強と称される中国人棋士、柯潔九段を3戦全勝で退けているのだった。


ディープマインド社は「ゼロ」を開発するにあたり、従来のアルファ碁では別々だったネットワークを統合するなど、自己対局のみで効率的に学べる新技術を導入した。

囲碁のルール以外は一切教えず、3日間で自己対局を重ねた結果、「アルファ碁ゼロ」は李九段を倒した当時のあのアルファ碁に100戦全勝で一蹴したのだった。


ディープマインド社のチームは

「この技術は、人間の知識の限界に制約されず、従来のアルファ碁より強力」

と述べている。


日本の囲碁現役プロ棋士・大橋拓文六段は

「ゼロの棋譜は、改良版の棋譜と非常に近いものを感じる。それでもゼロの方が強いということは、人間の知恵が足を引っ張っている可能性があると考えられ、悲しさを覚える

と話している。

膨大な選択肢の中から最も有効な手を見いだすAI技術を開発してきたディープマインド社。

これまでも医療分野での画像解析や電力消費量の最小化などの研究にも取り組んできている。

同社の研究チームは、この技術の応用が期待される分野として、

・創薬に役立つたんぱく質の構造解析、
・新素材の開発、
・省エネ研究

などを挙げている、という。


関連参照:



2017年10月10日火曜日

低脂肪の食品が内臓を休ませる


脂肪分の多い食事というのは、消化吸収に時間がかかります。

脂がたっぶりのった霜降りのサーロインステーキの消化吸収には、約4時間を要します。

バターはさらに消化に吟間がかかり、およそ12時間も必要とされています。

そのほか、うなぎや天ぷらも、消化にステーキと同等かそれ以上の時間がかかります。


反対に、脂防分の少ない低脂肪のものは、消化吸収が速やかに行われます。

卵や果物などは30分~2時間程度で消化するほか、「煮る・蒸す・ゆでる」の調理工夫で、消化を高めることができます。おかゆはその代表です。

このように、低脂防のもの、消化のいいものを食べることは、消化吸収に使われるエ
ネルギーが少なくて済むので、内臓を休ませることにつながります。

睡眠中であっても、内臓は前日に食べたものを消化するために活動を続けています。


もし寝る少し前まで何かを食べている、それも脂肪分の高いものや、量をたくさん食べてしまっているとしたら、寝ている間中、ずっと内臓は食べ物を消化するためにフル稼働しなければなりません。

これでは芯からからだを休めることはできません。

「からだを休める」ということは、睡眠時間が長いからといって充足するのではありません。内臓や神経なども含めた、からだ全体を休ませることか十分な休養なのです。
 
病気のときにおなかにやさしいおかゆや胃に負担の少ないペースト状になったものを
すすめられるのは、消化スピードの速いもので、質のいい休養をしっかりとるためでも
あります。

スポーツ選手の場合も同じで、かなりハードな練習をしたときほど高カロリーな食事をしたがりますが、遅い時間の食事の場合は、低脂肪なものにするようにします。

十分な休養がとれてこそ、翌日の練習の質が上がるのです。
 
低脂防というと、ダイエット目的ばかりが注目されますが、このように「しっかり休む」ためにも重要なのです。

関連参照:
和食の基礎知識






2017年9月10日日曜日

発酵食品文化の国

最初に日本の土を踏んだキリスト教の宣教師フランシスコ・ザビエルが、本国に宛てて出した手紙に、

「肉を食べず、殆んど米麦飯のみを食べる」

としながらも、

「それでいて日本人は不思議なほど達者で、高齢に達する者もいる。
したがって空腹が満足しなくても、人間は僅少な食物でも十分な健康を保てることは、日本の場合でも明らかである」

というものでした。


実際に日本人は長い間、米、麦、雑穀などを主食に、季節の野菜、魚介類を食べるという食生活をしてきました。

肉や牛乳、乳製品を食べる国の人から見れば「粗食」と思えただろうし、元気な姿を不思議に感じたのも当然かもしれません。
 
しかし、ザビエルは、日本食のもう一つの大きな特徴が見抜けなかった、ということでもある。

でも、それも仕方がないことかもしれない。

実際に肉眼では見えない、小さな小さな「生き物」に気づかなかったのです。

それは「微生物」であり、これを利用した豊富な「醗酵食品」である。
 
日本は気温、湿度が微生物の発育に適しているため、古くからたくさんの醗酵食品を利用してきました。

その種類の豊富さは世界一と言われています。

それらの微生物を大きく分類すると、カビ、酵母、細菌の3種類に分けることができます。

とくにカビは湿気を好むため、日本では他の国では例を見ないほど上手に利用してきました。

カビにもたくさんの種類がありますが、その中でも麹カビを利用した食品は多い。

日本酒、米酢、みそ、みりん、甘酒、醤油、焼酎、鰹節などです。

日本食は「麹カビ食文化」といわれるほどなのです。
 
酵母は、糟を分解してアルコールと炭酸ガスと水で作るものがほとんどです。

そのため、日本酒、みそ、醤油など醸造食品と呼ばれるもののほとんどに利用されています。
 
細菌の中で、醗酵食品に利用されてきたものとして、乳酸菌や酢酸菌などがあります。

こうした微生物は、それぞれ特色のある性質を備えており、醗酵食品の種類によって、活躍する微生物の種類が決まってくるのです。

例えば納豆は納豆菌、ビールはビール酵母などです。

それに比べ、日本酒の場合は、米麹を作る段階で麹カビ、もと造りの段階で硝酸還元細菌、球状乳酸菌、桿状乳酸菌が出てきて、酒造りの主役にはサッカロミセス・サケと呼ばれる酵母が利用されます。

つまり、日本酒の醗酵には少なくとも5種類の微生物が働き、しかもそれ以外の菌に活躍の機会を与えないように仕組んでいるのです。
 
それを長い間の経験から、それぞれの醗酵食品によって、食塩を加えたり、酸を加えたり、温度や湿度を調整したりすることによって、必要な菌の成育を促し、上手に醗酵させてきたのです。

しかも、すごいことに微生物の存在が分からない時代からそれらを経験的に行ってきたのです。

関連参照:
和食の基礎知識





2017年8月28日月曜日

あまり人と話さなかった日は


あなたは自分がふだん使っていない言葉を聞いたとき、瞬時に判断できないことが増えていませんか?

言語能力の低下は、思考能力の低下に結びつきます。

そこで、脳神経外科の専門家が患者さんに勧めているのが、新聞の書き写しとそれを音読することだといいます。

記事を書く写すことで、昔覚えた文字を復習してもらい、視覚情報として脳に入力する。

さらに音読することで、脳に視覚的な記憶をつくってもらうのです。

人と話をするとき、脳は自然に情報整理をしています。

会話がない、しゃべらないということは、この機能を使っていないということですから、
人とあまり話さなかった日は、せめて新聞や本を音読して声を出しておくのがいいのです。

人との会話が減ると、いざ話そうとすると言葉が出にくくなります。

そんなとき、音読を習慣にすると声を出す習慣にもなるのです。

いつも、声、のど、舌を鍛えてスムーズに声が出せる状態にしておくのです。


関連参照:




2017年8月18日金曜日

ヒアリ「火蟻」が日本上陸

危険なヒアリ「火蟻」が日本にいたということで、大騒ぎになっている。

南アメリカ原産「ヒアリ」のこと。

日本では5月の下旬に、兵庫県尼崎市で工業製品を運ぶコンテナの中から数百匹が国内で見つかった。

コンテナは中国から神戸港に貨物船で到着し、尼崎市に運ばれていた。

ほかにも6月の中旬にコンテナを保管していた神戸市で約100匹、6月末には名古屋港でもコンテナの上にいるのが確認された。

大阪港でも見つかり殺虫剤で駆除したようである。

特徴はというと、赤茶色で体長は2.5~6ミリ。

漢字で「火蟻」と書くようにお尻の毒針で刺されると、火傷のような激しい痛みとともに、腫れ上がる。

ひどい場合は呼吸困難などで死ぬこともあるそうです。

アメリカにも中国にも住み着いている。

「ヒアリ」は人や動植物の生態系に被害を及ぼすおそれがある「特定外来生物」に指定されています。

環境省は神戸港や大阪港など全国7港で緊急調査を開始している。

怪しいと思ったら、絶対に手で触れたりせず、行政機関に通報するようにしたい。

関連参照:




2017年7月18日火曜日

ジビエを普及させる動き


狩猟で得た野生の動物や鳥の食肉を意味する
「ジビエ」を普及させる動きがでてきた。

農林水産省は、
野生のシカやイノシシの肉「ジビエ」の消費を増やすため、
2018年度に全国12地区で公営の食肉処理施設を整備することになった。

ただし、食中毒や寄生虫を防ぐ衛生基準を満たした施設から、「ロース」や「ヒレ」など消費者が利用しやすいように加工した食肉を小売店や飲食店に供給する。

また、地域の特産品作りを支援しつつ、増えすぎた野生動物による農作物の被害を捕獲で防ぐ一石二鳥を目指す作戦となる。


東京・銀座にある長野県のアンテナショップ「銀座NAGANO」には、シカ肉ジャーキーやイノシシ肉のカレー煮などのジビエ商品が並んでいる。

独特の風味とヘルシーなイメージが消費者の関心を集めており、ショップ店長は「売り上げは伸ぴている。

加工や流通なの環境が整えば、もっとジビエは広まる」と期待している。

農水省によると14年に捕獲されたシカは約58万頭、イノシシは約52万頭にのぼるが、食肉の利用は1割程度にとどまり、現在では、残りは捨てられているとみられている。

これは、専門の処理施設の少なさや、流通の仕組みが整っていないことが原因だ。

専門のの飲食店など約500か所ががジビエ処理の認可を受けているものの、小規模で、
冬場を中心とする狩猟期間中のみ稼働する所も多い。

なので、消費者がジビエを手にする機会か少ないのか実情だ。

こうした状況を改善するため、農水省は全国で食肉処理施設の設置を希望する自治体を募り、12地区を選定する。

国が資金を助成し、市町村が運営する仕組みを検討している。

施設は保冷設備を備え年間を通してジビエを安定的に供給できるようにする。

設備に合わせて「ロース」「ヒレなど肉の部位の定義も統一し、消費者に分かりやすい表示とすす。
 
また、食害を減らす狙いもある。

農水省の調査では、食害害の被害額は15年度に176億円にのぼる。

捕獲への自治体の補助金などの負担も重く、長野県猟友会の担当者は
「山で捕獲するので、運搬や処理が難しいが、施設の整備が進めば状況も改善されるだろう」と話している。

農水省は19年度にジビエの消費量を倍増させる目標を掲げる。

日本ジビエ振興協会は「ジビエは臭みが強いイメージがあるが、ちょとした工夫でおいしくなる。

スーパーでふつうに買えるようになれば食卓に並ぶようになるだろう」と話している。


関連参照:




2017年7月8日土曜日

尿漏れを防止する簡単エクササイズ

骨盤底筋体操に活用できる太極拳の八段錦の簡略版です。

これが、尿漏れを防止する簡単エクササイズになります。

1>両足の間を少しだけ開いて立つ。
2>息を吸いながら踵を上げてつま先立ちになり、肛門を引き上げるようにお尻を締める{この時、おなかは力を入れない}。この姿勢を数秒維持する。

両方の手の平を下に向けて押さえるようにすると安定しやすい。

はじめての場合は踵を上げてから息を止めたほうが安定するようです。

形ができるようになうになってきたら、息を止めずに漏気(声門を閉じずに吸気筋をゆっくり緩めての呼気)し、胸腔内圧を上げないように心がける。

血圧の高い人は止めない方が良い。

3>力を緩めて踵をストンと下ろす。あまり強く落とさないようにしよう。
4>以上を数回繰り返し1セットとする。1日2~3回おこなうと良い。


関連参照
「むくみ」を知る
ヒザ痛改善する体操 
だから、歩くのがいい






2017年6月28日水曜日

「足を大切にする」意識 

靴の歴史の長いヨーロッパでは、フットケアの歴史も長く、現在もフットケアが盛んに行われています。

フットケア先進国であるヨーロッパ諸国では、フットケアを行うことができる国家資格があります。

病院や薬局などにはフットケア施設が併設されており、まるで美容院に行くように気軽に専門のフットケア師による施術を受けられます。

また高齢者施設にもフットケア師がいて、看護師と連携しながらお年寄りの足のケアに当たっています。

このように、ヨーロッパの国々でフットケアが積極的に行われているのは、
足を大切にする意識が広く浸透しているからでしょう。

体を支える土台となる足が機能を失ったら、歩くのが不自由になるだけでなく、全身の健康状態にも影響します。

ヨーロッパの人たちは、そのことがよくわかつているのです。
 
日本とヨーロッパの考え方の違いもあるようです。

もし、高齢者施設でお年寄りが転んだら、日本では施設側の責任になります。

ですから施設では、お年寄りが転ばないように、なるべくお年寄りを歩かせないようにします。
 
それが、ヨーロッパでは、転倒したら、それは転倒した人の責任です。

お年寄り自身にも、転ばないように普段から足をよく使おうという意識がありますし、周りの人たちも、お年寄りになるべく歩いてほしいと思っています。

そのために足をきちんとケアして、
いくつになっても歩ける足を維持しようという考え方があるのです。

そのほうが、結果として周りの人も手がかからずにすみます。

日本人は、全般的に足に対して無関心・無頓着です。

例えば、病院でも入院患者さんの足のケアはあまり行われていません。

寝たきりの患者さんの褥そう(床ずれ)管理は熱心に行っているのに、なぜ足の管理が行われないのか。

実際に入院患者さんの足を見ると、血流が悪いせいか、爪の色が悪かったり、水虫になっていたり、タコやウオノメができていたりします。

お風呂に入れない患者さんもいるので、足はどうしても不潔になりがちです。

そこで、足をきれいに洗ったり、きちんと爪を切ったりして足をよい状態に保てば、足のトラブルはかなり防げます。

それが入院患者の転倒防止にもつながるのです。
 
そもそも、日本人は足を汚いものと思っているようです。

ですから、あまり人の足に触ろうとしませんし、自分の足にも無関心です。
 
しかし、若いころから自分の足に関心を持ち、歩き方や靴に気をつければ、年をとっても元気でいられるはずです。

もっと自分の足をいたわることが大事です。


関連参照
「むくみ」を知る
ヒザ痛改善する体操 
だから、歩くのがいい

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2017年6月18日日曜日

凍豆腐の素晴らしさ

「凍」(しみ)という食品の加工法があります。

冬場の寒風にさらして凍らせると、単に水分が抜けるだけでなく、持ち味がぐんと濃縮されて「うま味」も増すのです。

保存性が高くなるのは、いうまでもありません。

凍豆腐(凍り豆腐とも呼ぶ)をはじめ、凍餅、凍コンニャク、凍大根などが知られ、いずれも和食を構成する風土性の豊かな食材です。

豆腐はほとんどが水で、その含有量は87パーセント(木綿豆腐)なのです。

この水分を厳寒期の北風にさらして凍結乾燥させ、味とたんぱく質を濃縮したのが凍り豆腐です。関西では高野豆腐と言います。

この豆腐は、高たんぱく食品で100グラム中に49グラムも含まれています。

同じ大豆加工食品の干し湯葉のたんぱく質は53グラムですから、大豆の仲間では系では二番目に多い。

昔から祝いごとの煮しめ料理には欠かせないし、行事のある日のご馳走にもよく用いられてきました。

味がよくしみて、まるで肉のように美味になるだけでなく、肉を食べなくてもたんぱく質が余るほど摂れて、滋養になったからです。
 
まさに、凍り豆腐は畑の肉だったのです。それだけではありません。

カルシウムも多い。100グラム中に660ミリグラムも含まれています。

日本人のカルシウム摂取は慢性的に不足していると言われています。

これだけ食品が氾濫し、飽食しているのに、今もってカルシウムか必要な量だけ摂取されていないのです。

大人の一日の必要量は600ミリグラム、実際にとっているのは540ミリグラム前後なのです。
 
カッとしたり、赤くなって怒ったりすると、心臓によくありません。

頭の血管が切れて脳溢血になる危険性だってあります。
また、怒りは、まわりを不快にします。

だから、怒りたくなったらその前に凍り豆腐を食べるのです。

そうすると心が和んできて、怒りから一転して、自然にニコニコ顔になれるはずなのです。

カルシウムは「食べるトランキライザー(精神安定剤)」とも呼ばれるように、イライラを防いだり、ストレスに強くなるためにも重要な役目を果たしているミネラルなのです。

カルシウム不足によって骨がもろくなっているせいで、骨を丈夫にするためにも凍り豆腐は理想食と言っていいのではないでしょうか。


関連参照:
和食の基礎知識




2017年6月8日木曜日

シラス干しは朝食で

「食物は丸ごと食すべし。病気知らずなり」
昔の人のいうことには、まちがいありません。

食物は、丸ごと全部食べるのが一番健康にいいし、病気もしない」と教えてくれているのです。

大根だったら白い根の部分だけでなく、葉っぱもすべて食べつくす。

イワシだったら頭の部分から丸ごと食べてしまう。
 
そうすると、大根の生命、イワシの生命を作っている成分が全部とれ、それを食べた私たちの生命力、免疫力もぐんと強化されるはずです。
 
しかし、そうはいっても、魚の場合、頭から丸ごと食べられる魚種は限られています。

カツオやマクロを一物全体食しろといっても、とても実行できません。
 
ですが、シラスだったら簡単です。
一度に10匹ぐらいは口に放りこめます。

カタクチイワシやマイワシなどの稚魚のことで、体長は数センチ。

この稚魚を食塩水でゆでたもの、軽く干したモノものがシラス干しで、スーパーなどで売られています。

煮沸後に水を切り冷ましたものが「釜揚げシラス」で、これは産地に行くと食べることができます。

漁期は土地にもよりますが、普通は春と秋の二回。

寒さに向かう秋のシラスが身も締まっていて、脂ののりもよく、特に美味です。

シラス干しは、大根おろしに入れて食べるのが一般的ですが、炊き込みご飯にしてもおいしく、チャーハンに入れたり、天ぷらにしても風味があります。

ひとつまみ口に入れると、軽く塩味があって脂ものり、コクもありますが、実は栄養分の宝庫で、簡単に食べられるという点で、何かと忙しい朝ごはんにはピッタリのおかずなのです。

まず、タンパク質の含有量が凄いのです。

生乾き状態で23パーセント、半乾燥のシラス干しになると、半分近い40パーセント強がタンパク質なのです。

体細胞の老化を防ぎ、免疫力を高める成長ホルモンの原料となるアルギニンもたっぷり含まれています。

さらには、物忘れを防ぐグルタミン酸も豊富に含まれています。

骨を丈夫にするカルシウムとビタミンDも多く、健康を支える骨の強度をしっかりと守ってくれるでしょう。

そのうえ、鼻やのどの粘膜をウイルスなどの攻撃からガードするビタミンA、細胞の酸化を防ぐビタミンE、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖の完全燃焼を助けるビタミンB1も豊富です。

一日を元気に過ごすためにも、シラス干しは朝食に食べるといいでしょう。


関連参照:
和食の基礎知識



2017年5月28日日曜日

中国のだしの話

広大な中国では食文化が地域で分かれているので、いきなり括るのは難しいのですが、鶏や牛豚などの肉頬、中国ハム、骨、魚介、野菜、香味野菜など多彩な原料をもとに、作られてきました。

中国料理は世界中に浸透しており、国外では北京、広東、上海などの料理の系譜に必すしもとらわれず、現地の材料を自在に活用するという姿勢がみられます。

例えば、バンコクで一番美味しいと日本人に評刊のタイ料理は、実は中国人シェフの料理でした。

中華の多様な技術とだしでタイ料理を食べさせる力を感じます。

中国のだし「湯」と呼ばれ、フランスのポトフのように、動植物の煮物からうま味のからうまみの煮汁が独立したものが多くみられます。

中国のだしで最も興味深いのは、だし材料による分類のほかに高価な材料の使用量の多寡によって等級をつける慨念です。

広頃料理では「頂湯」から「上湯」、「二湯」などの等級が、たしのランクを表します。

頂湯は文字通り最上級のだしで、老母鶏、豚赤身肉、中国ハム「火腿」を豊富に使ったモノです。

これらは、だし以外でも高級食材としてよく用いられます。

最下級の二湯は日本の二番だしに相当するものです。

中華料理店のメニューは世界中どこでも、前菜・主菜などのグループの中に、縦軸に材料、横軸に調理法が確立されていて、まるで麻雀の点数計算のような精緻で論理的なマトリクスの存在を感じさせます。

だしのランクの設定は、だしをとる調理が、料金設定をも加味した非常にシステム化された作業であることも示しています。

世界のどこでも価格と希望に応じた料理のだしを用意するマニュアルが整備されているとみることができるでしょう。

また中国では料理人の検定制度が早くから確立されており、調理技法が客観的に評価できるようにテキスト化されています。

テキスト化されただしの技術は再現性の高さから日本のだしと似ています。

見慣れた料理の安心感を与えながらも、深い味わいの個性が最後に上乗せされているように感じます。

関連参照:
和食の基礎知識




2017年5月18日木曜日

味噌汁は「幸せのスープ」

日本が世界でもトップクラスの長寿国になった最大の決め手が、私たちの食習慣にあるのは間違いないでしょう。

外国の研究者が指摘するように、和食には長寿の秘訣がたくさん隠されています。

和食文化が、ユネスコで食の世界文化遺産となったのも、そのような国際的関心の高まりが背景になっているのです。
 
主食は炭水化物を主成分とする米と決まっていて、主菜、副菜、副々菜が季節と連動しながら、次々と変化していくのです。

和食の食膳には季節感が溢れています。

料理を作っている当人が意識しなくても、季節の食材がのっているのが和食の食膳なのです。
 
そして、大豆の活用です。

大豆の三分の一以上はたんぱく質であり、これを上手に利用すれば、コレステロールや脂肪の多い肉をあまり食べなくても健康を維持することができるのです。

それどころか、大豆たんぱく質を中心にする主成分には、腸内で肉のコレステロールが吸収されるのを防ぐ働きさえあるのです。
 
すき焼きに豆腐を入れるのも味がしみて美味になるからだけでなく、結果的には、牛肉の脂肪系が体内に取り込まれるのを防ぐ作用をしていて、日本人の知恵と言っていいでしょう。

ヘルシーな主食のご飯にピッタリと寄り添っているのが「味噌汁」です。
 
大豆を麹菌で発酵させた、調味料の味噌で作った日本独特のスープです。

大豆に含まれる35%のたんぱく貿は、発酵によってほとんどアミノ酸に分解されており、味噌汁は体の健康を高める上で期待できるアミノ酸スープなのです。
 
味噌のアミノ酸の中でも、とくに注目されるのがグルタミン酸とトリプトファンです。

グルタミン酸はご存じのように、化学調味料の原料にもなっているほどのうま味成分です。
味噌汁のうまさのもとになってます。
 
同峙に脳の機能を高め、記憶と関係の深い働きをしているのもグルタミン酸なのです。
脳の老化防止に、味噌汁はそれなりに役に立っているのです。
 
重要なのはトリプトファンで、食べ物からとる必須アミノ酸である「幸せホルモン」と呼ばれる脳内物質のセロトニンの原料でもあります。

多幸感をもたらすのがセロトニンで感情を安定させ落ちこんだ心を励ますと同時に、心をおだやかにする神経伝達物質なのです。
 
ダシのよく利いた湯気の立つおいしい味噌汁をとると、何となく幸せな気分で心が満たされるのも、トリプトファン効果かもしれません。

ダシに使われるカツオ節には、和食食材の中でもトップクラスのトリプトファンが含まれています。
 
味噌汁は日本人にとって「幸せのスープ」なのである。
 
味噌汁作りの上手なお年寄りは、よく「具を3種以上使うと味噌汁がうまくなる」と言い胸を張ってニッコリします。

材科によっては、うま味をもたらすアミノ醵が増えるためで、味噌汁作りのコツを「実の三種は身の楽」とも言ったのです。
 
野菜、海藻、豆腐、油揚げ、魚の切り身、だし、時には豚肉など、昔は具たくさんの味噌汁が多かったのです。

幸せホルモンの原料だけでなく、他のアミノ酸やビタミン、ミネラル、食物繊維などもたくさんとれ、極めて健康効果の高い味噌汁になったのです。

関連参照:
和食の基礎知識



2017年5月8日月曜日

AIとの接し方

この3月18、19日、囲碁プログラムの世界選手権「UEC杯コンピュータ囲碁大会」が都内で開かれた模様が新聞などで報道された。

今後のAIとの接し方の参考になるのではないか、というので紹介する。

優勝したのは、中国のIT企業・テンセント社による「絶芸」。

ドワンゴ社などでプロジェクトを組む日本のディープゼンロ、「DeepZenGo」
(Zen)が準優勝した。

両AIは26日に都内で行われた「電聖戦」で日本の若手プロナンバー1・一力遼七段と互
先(ハンディキャップなしの対局)で対戦し、勝利を収めた。

また、同3月21~23日には大阪市で日中韓のトップ棋士とZenが参加したリーグ戦
「ワールド碁チャンピオンシップ」が行われ、Zenは1勝2敗だった。   

AIの碁の特徴は、戦いの骨格を作る序盤で顕著だ。
人間の・常識にとらわれない手法が次々と飛び出すのだ。

典型例が、相手に陣地を先に与えて損とされてきた「四線への肩付き」と言われる手だ。これまで悪手とされてきた手だという。


かつて本因坊などのタイトルを獲得した王九段は
「これまで『ダメだ』といわれていた着手A1が打って見直されるようになった]
という。

とはいえ、見えたのは長所だけではない、という。

「ワールド碁」でZenは、負けの局面で、悪手を連発する欠点を露呈した。
例えば、10手先まで読めるAIは、10手先に必敗の局面があると判断すると、その局面を
11手先、12手先に先送りするためだけの手を続ける傾向にある。

まるで、失敗を認めず、自暴自棄になっているようだ、という。
専門家は「とても賢いが、とてもわがままな子供」に例える。

この傾向はゲームに特有と言い切れるだろうか。
AIが医療や自動運転などで使われるようになった場合にも発生する可能性があるのではないか。

UEC杯の実行委員長を務めた伊藤毅志・電気通信大助教は
「囲碁AIの開発は、こういう弱点への対処法を探す想定実験にもなるし、
『子供のような』AIと人間がどう付き合うかのテストにもなる」という。

囲碁AIは今後、ますます強くなることは間違いない。

人間以上のAIが日常的に存在する世界で、プロ棋士は自分たちの価値をどう示すのか。

プロ制度の維持、人間とAIの共存は可能なのか、という問題もあるかも知れない。

パソコンの検索エンジン、スマートフォンの予測変換など、すでにAIの技術は「日常生
活に入り込んでいる」と専門家は指摘する。

今後、人間に代わって「労働」を行う時代も来るだろう。

そんな時、人間はどう振る舞うべきか。

囲碁AIと棋士との関係を来たるべき社会への実験ととらえた時、展望もみえてくる
のだろう。

関連参照
健康ライフのヒント集



2017年4月28日金曜日

「足のむくみ」と「足のトラブル」は相互影響。

足にトラブルのある人は、足がむくみやすい傾向にあります。

逆に、足にむくみがある人ほど、足のトラブルも多いともいえます。
 
足にトラブルかあるからむくむのか、むくんでいるからトラブルが起こるのか、どちらが先かはわかりません。

しかし、互いに影響し合っていることは間違いありません。
 
ある会社が10~40代の女性を対象に「足のトラブル」について意識調査を行ったところ、
足にむくみのある人はむくみのない人に比べて、「浮き指」が3.9倍、「扁平足」が2.6倍、「外反母趾」が1.8倍と、足のトラブルに悩んでいることがわかりました。

むくみとは、血液やリンパ液の流れが悪くなって、余計な水分や老廃物がたまった状態をいいます。

心臓から出た血液は全身の細胞に酸素や栄養を供給し。代わりに老廃物や二酸化炭素を回収して心臓に戻ってきます。

この回収を担っているのが、静脈血やリンパ液です。

しかし、地球には重力がありますから、静脈血やリンパ液は下方にたまりやすく、足がむくみやすくなります。

これを心臓へ送り戻しているのが、足の筋肉です。

よく歩けば、足のポンプ機能が働いて、血液もリンパ液の流れもよくなります。

そうすれば、足がむくむこともそれほどありません。

ところが、足にトラブルがあって足を動かさないと、筋肉のポンプ機能もうまく働きません。

また、股関節やひざ関節に問題があれば、血液やリンパ液の流れはさらに悪くなってしまいます。
 
女性はスカートをはくことが多く、下半身が冷えがちです。

また、足を細く見せるために、細身の靴やパップスで足を締めつけたりしています。

すると、足の血液やリンパ液の流れはさらに悪くなります。

血流か悪いと、足はさらに冷えてむくみやすくなるという、負のスパイラルに陥ってしまいます。
 
そうした状況が、足によいわけがありません。

足の血流が悪ければ新陳代謝も悪くなります。

足の皮膚が乾燥し、皮膚のターンオーバー(生まれ変わり)が乱れます。

すると、皮膚の角化が進んで足がガサガサになり、ひび割れやあかぎれを起こします。

爪も皮膚の一部ですから、同じようなことが起こります。

指先まで血液がしっかり流れなければ、爪の新陳代謝も悪くなり、割れやすくなったり、厚くなったりして、爪のトラブルも増えてきます。
 
日ごろから足がむくまないようにするには、動ける足、歩ける足を維持することです。

よく歩き、足のストレッチなども行って、血液とリンパ液の流れをよくすること。

そして、足のトラブルか起こらないように、毎日のフットケアが大事となってきます。


関連参照
「むくみ」を知る
ヒザ痛改善する体操 
だから、歩くのがいい
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2017年4月18日火曜日

ゲノム編集で受粉いらずのトマトを開発


遺伝子を効率良く改変する「ゲノム編集技術」を応用し、受粉しなくても実が成長するトマトの開発に成功したと、筑波大や神戸大などの研究チームが発表した。(読売新聞など)

その論文が3月28日、英科学誌「ネイチャー・バイオテクノロジー」電子版に掲載された。

トマトの温室栽培では、花粉を雌しべにつける授粉作業などの負担が大きい。

しかし、この新技術によってコスト削減が期待できるという。
 
トマトの実は、もともと受粉なしでも成長する力を秘めているが、同チームは、それを抑えている遺伝子があるのを発見した。

そしてゲノム編集技術を改良した新手法で、この遺伝子の働きを弱めた品種を作ったところ、受粉しなくても種のない実をつけた。
 
また、同じ手法でイネを品種改良し、除草剤への耐性を強めることにも成功した。

このチームの有泉亨・筑波大准教授は
「今後は、ナスやジャガイモなど様々な野菜ヘの応用を目指したい」と話す。


これについて、植物のゲノム編集に詳しい村中俊哉・大阪大教授は、

「新たなゲノム編集技術で作られた農作物の安全性は慎重に確認する必要があるが、
品種改良のスピードアップやよりおいしく健康に良い品種の開発など期待できる」

と話している。


関連参照





2017年4月8日土曜日

たかが「むくみ」と放置しない

ちょっとへんかな、むくんでるのかな?

気づいたらすぐに対処することがポイントです

夕方になると靴がきつく感じたり、靴ドを脱ぐと足首にゴムの跡がくっきりと残っていたり。

また、生理周期に合わせて身体全体が重だるくなったり。

ほとんどの女性がむくみを感じたことがあると思います。

症状を訴える人の割合は減りますが、もちろん男性もむくみます。

例えば、同じ体勢のまま長時間乗り物に乗り続ければ、誰でも足がむくみます。

それは身体のメカニズム上、仕方のないことです。

大切なのは、それを「たかがむくみ」と放置しないことです。

気づいたときに対処を始めれば、むくみのほとんどは、「自力」で治すことができるのです。

病院で「リンパ浮腫」(リンパ管が傷ついていたり、先天性の原因があったりすることで、リンパ液が溜まりむくんでいる症状)と診断された場合でも、セルフケアで改善されるケースはあります。

とにかく、いかに早く対処を始めるかが、むくみのケアでは重要なのです。

関連参照
「むくみ」を知る
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2017年3月28日火曜日

おいしい紅茶の秘訣は「ジャンピング」

紅茶をおいしく入れるコツは、茶葉を「ジャンピング」させることにあります。
 
これは「お湯に十分に酸素がある」ことと、「95度から98度のお湯」との条件がそろった時に、ティーポット内で起こる茶葉の上下運動のことです。

お湯に浸った茶葉に目に見えない酸素の泡が付き、そのその浮力で茶葉が浮かび上がります。

しぱらくすると余葉は水分を吸った重みによりゆっくりと沈み、今度は、熱湯による対流に乗って浮かび上がっていくのです。

この一連の動きにより、茶葉の一片一片が満遍なくお湯に混ざり、味や色、香りがしっかりと抽出されるという訳です。

使用する水は、含まれているミネラルの量によって硬水(含有量が多い)と軟水(少ない)に分けられます。

一般的にヨーロッパは硬水で日本は軟水です。

硬水は紅茶のカテキンと化合して色が濃くなり、渋みや香りがマイルドになります。

軟水は色が薄くなりますが、味が強く出て、香りも立ちやすい傾向があります。

硬水か軟水かは、飲む人の好みで使い分けるといいでしょう。

その上で大切なのは、酸素を多く含んでいる水を使うことが大事です。
 
水道水であれば、なるべく多くの酸素を含ませられるように、蛇口から勢いよく水を出すようにしましょう。

また、くみ置きの水ではなく、新鮮な水を使いましょう。

やかんやポットなどのくみ置きの水は、酸素量が少なくなっています。

ミネラルウォーターの場合は、よく振って空気に触れさせ、酸素を取り込んでから使用しするようにしましょう。




2017年3月13日月曜日

バーチャルリアリティの登場


自分の部屋を飛び出してフランスの首都パリの空を鳥のように飛び回ったり、海の中に潜って魚を見たり出来る。

そんな驚きの体験ができるようになっています。

これは「仮想現実バーチャルリアリティ、VR)」と呼ばれる新しい技術です。

現在はゲームなどの遊びが中心ですが、
技術がさらに進歩し、いろいろな分野で利用されることが見込まれています。


これを自宅でVRを体験するには、ヘッドマウントディスプレイHMD)という機械を頭に装着します。

分厚いスキー用のゴーグルに似た形をしていて、かぶると目の前の画面に現実の風景のような映像が写し出されます。
 
HMDには頭に動きを感知するセンサーがついていて、上や下を向いたりする頭の動きに合わせ、映像が滑らかに動きます。

まるで、画面の別の世界に入り込んだ感覚を味わえるというわけです。

これらの映像は高性能のパソコンなどによってつくり出されます。

乗り物酔いのように気分が悪くなることもあるのでメーカーはしようの対象を12歳以上などと決めています。
 
昨年は家庭用ゲーム機「プレイステーション(PS)4」につなげて遊ぶHMD「PSVR」が発売されるなど、VR体験がぐっと身近になりました。



VRは遊びだけでなく、わたし達のの生活を便利にすると期待されています。
 
将来ば自動車の運転免許や飛行機の操縦資格を取る試験を自宅で出来るようになるかもしれません。
 

試験場とインターネットで接続してHMDをかぶれば、実際に運転や操縦の試験と同じことができると、技術を開発している人たちは考えるからです。


また、プロ野球チームの東北楽天イーグルスがVR技術を使ったトレーニングシステムを今年から活用し始めるというニュースもあります。

これは打者が投手の投げるボールを仮想体験することで試合のパフォーマンス向上を目指すものです。

HMDを装着するとあたかも自身が実際のバッターボックスにいるような状態になり、
投手の投球を体験することが可能となるのです。



見る、聞くことに加え、触れる、かぐ、味わうという三つの感覚を再現する研究も進んでいます。

まだ広くは出回ってはいませんが、モノに触れた感覚を指に伝える機械も開発されています。

たとえば、HMDで小鳥が指にとまる映像を流すと、自分の指先にその重みが感じられるというのです。

これは腕に特殊な装置を巻いて体に弱い電気を流して実現させます。

こうした技術が完成すれば、ロボットと組み合わせ人の立ち入れない場所での作業が簡単に出来るようになります。

手頃な価格で現実に寄り近い感覚を再現できる製品やサービスを売る事を目指し、多くの会社が技術を競っています。


2017年3月8日水曜日

「ポスト・トゥルース」ー2

イギリスのオックスフォード大出版局は、2016年に「ポスト真実」を選んだことを紹介したあとで、評論家の宇波彰氏が新聞にこんなことを書いていた。要約してみると。

--------------------------
「ポスト・トゥルース」は、イギリスのEU離脱に関して、マスコミが「真実」のみを追いかけて、「真実」よりも「感情」が重視される状況に気づかず、大衆の「感情」を軽視したということである。

これはアメリカの大統領選挙にかかわるマスコミの情報についてもあてはまるものであった。

マスメディアに限らず、何らかの集団が自分たちに不利な情報を受け入れない状況について、最近さまざまな考え方が示されつつある。
 
フランスの精神医学者デ思想家ジャック・ラカンは、
「主体の欲望は他者の欲望である」ということぱを残している。

これをわかりやすく言い換えると、
「私が欲しいものは、他人か欲しいものである」ということになる。

このことを少し次元を変えてみると、
「私の考えは他人の考えである」ということになる。

自分の意見と思っていることは、
実は誰かほかの人の意見であったり、テレビや新聞で知ったことである場合が多い。

われわれは自分が属している集団の意見を反復しているのである。

そのことを「集団思考」という概念で示したのが、アメリカの心理学者アーヴィングージヤニスであった。

もともとは政治・軍事などについての政府の意志決定について考えられたものである。

『リーダーズ英和辞典』によると、これには「集団順応思考<集団の価値観や倫理に順応する思考態度>」という意味がある。

ウィキペディアには、「集団浅慮」という表現もあるが、ウィキペディアのフランス版では「羊的思考」、さらには「集団的無思考」と規定されている。

ひとつの集団が何かを決めようとするとき、
「順応」が優先され、「羊のような従順」が原理になるということである。 

他方、最近の欧米のマスメディアには、「フィルター・バプル」ということぱが見られる。

これはアメリカの心理学者イーライ・パリサーが、著書『フィルターバブル』において示した概念である。

「フィルター・バプル」は、「情報濾過装置」といった意味である。

自分にとって都合の悪い情報を最初から排除してしまうことで、個人にも集団にも妥当する。

いまや、われわれはいたるところで「情報濾過装置」を作動させて、自分たちに不都合な情報をカットし、その結果「羊的思考」に陥っているのではないだろうか。


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2017年2月28日火曜日

集中力を高める方法


集中力はどのくらい続くものですか?

学生が脳の働きを研究している専門家に質問しました。すると、

「個人差がありますが、学校の1コマの授業時間が集中できる時間の目安になります。

多くの小学校は45分ほど、中学高校は50分前後です。
長時間集中し続けることはできないので、休憩をとることが必要です」

続いて、集中力を高める方法はありますか?とたずねると

「自分の好きなことであれば自然と高まるしヽ勉強など嫌いなことでも、目的があれば高められます。
集中すべき対象に自分の気持ちが向かっているかどうかか大切です。」

テストの前などに気持ちを落着かせる何か良い方法はありますか?
という質問には

呼吸を整えるのは一つの方法です。
たくさん息を吸う必要はありません。
息を吐くときは、吸う時の3倍ほどの時間をかけましょう。」


今度は、勉強中などに眠くなったらどうしたらいいですか?と聞きました。

「仮眠をとることをおすすめします。
特に勉強した後は、一晩眠ることで眠っている間に記憶が整理され強化されます。」


集中力が高まる食べ物についても質問しました。

「青魚に多く會まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)は集中力を高めると言われています。」

また、専門家は、集中力と臭いには深い関係があることも教えてくれました。
 
「体臭や油のにおいがする状態と、しない状態で、子どもたちに計算問題を解かせる実験を行ったところ、においがする状態では点数が下がったそうです。

気づきにくいですが、リビングにはこうした集中力を阻害するにおいがしみついています。
りピンクで勉強する時は気をつけましょう。

一方で、レモンなどのかんきつ類のにおいは集中力を高める効果があります。
集中力をうまく味方につけて勉強に取り組みたいものですね。」



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仮眠と睡眠 
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2017年2月18日土曜日

長生きをするには足のケアが必要?


若いうちは多少足にトラブルかあっても、骨や筋肉がしっかりしているので、それほど困るようなことはありません。

しかし、その変形や痛みがひどくなってきたときに、本当の足の大切さがわかると思います。

最近、速く歩くことが健康によいというデータが相次いで発表されました。

1つは、米国ピッツバーグ大学の医師の研究で、65歳以上の高齢者3万4485人の歩行速度を分析したところ、
速足の人ほど長生きだったことがわかったというのです。
 
もう1つは、米国ハーバード大学の医師の研究で、速足で歩く女性は70代になってもガンや糖尿病、心不全、パーキンソン病といった重大疾患にかかりにくいというものです。

よく歩く職業の人は、事務職の人よりも心臓病による死亡率が2分の1に抑えられるという報告もあります。
 
なぜ、速く歩くことが健康によいのでしょうか。
それは、歩くことで全身の血液循環が促されるからです。

血液は心臓から送り出され、末端までいって老廃物を回収し、心臓に戻ります。

ところが、重力が働いているので、下半身には血液が滞りがちです。

また、血液の逆流を防ぐ静脈弁の機能は、加齢や酷使などにより低下しがちなのです。

それを補っているのが、足の筋肉です。

足の筋肉が収縮・弛緩することで、血液をポンプのように心臓へ押し流しています。

「足は第二の心臓」と呼ばれる理由がここにあります。

心臓のポンプ機能を、足が補完しているのです。
 
よく歩けば、足の筋肉が大きくなり、心臓に戻す血液も多くなります。

また、歩くことによって呼吸の回数が増えて酸素量か多くなり、心肺機能も高まります。
 
逆に、普通に歩けなくなって足のポンプ機能がうまく働かなくなると、血液循環を担うのは心臓だけになってしまいます。

心臓にはさらなる負担がかかり、その結果、寿命を縮めてしまいます。

寝たきりになると長生きしないとよくいわれるのは、足のポンプ機能が働かなくなって、心臓に大きな負担がかかるからなのです。
 
そもそも、誰でも寝たきりにはなりたくないと思います。

そのためにも、一生歩ける足を維持することが大事です。

速く歩いたり、良く歩いたりするには、なにより足が健康でなくてはなりません。

健康な足というのは、足にトラブルがなく、足の機能がきちんと働いている足です。

健やかな足を維持するためにも、足のケアか必要なのです。



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2017年2月8日水曜日

リボ払いにはご注意を

クレジットカードには翌月一括払いや分割払いなど、さまざまな支払い方法があります。

リポ払いもその一つで、利用金額・件数にかかわらず、毎月の支払いが一定額に抑えられます。

そのため、家計管理がしやすいという利点があります。

半面、手数料(実質年率15~18%程度)がかかる上、無計画に利用すると支払残高(債務額)が増えて、延々と支払期関が続くといったことがあるので、注意が必要です。

利用する際は、リボ払いの仕組みをしっかり理解しておきましょう。

代表的な仕組みは次の通りです。

「定額方式」
支払残高に関係なく、毎月一定額を支払う方式では変わりません。
しかし、支払期間が延びて、その期間は手数料がかかります。


「残高スライド方式」
支払残高に応じて毎月の支払額が変わる方式です。
例えば、支払い残高が10万円未満だと支払額が月5000円、支払残高が10万円以上だと支払額が月1万円になるなど、毎月の返済額が増減します。



リボ払いにする方法は、主に次の四つです。

①リボ払い専用カード
 支払いは全てリボ払いとなり,
「一括払い」はできません。

②事前登録型リボ払い
あらかじめ支払い方法をリボ払いに設定すると、利用したものはすべて、リボ払いになります。

③店頭選択型リボ払い
買い物をした際、店頭などでその都度、リボ払いの申し出(選択)をします。
 
④後からリポ払いに変更
カード利用後、インターネットや電話などでリボ払いに変更します。

一方、リボ払いによるラブルも目立ちます。
支払い方法の確認不足によるものが多く、「特典が付くと言われてカードを作成したら、後でリボ払い専用カードだったことに気付いた」「翌月一回払いで決済したのに、リボ払いになっていた」など、気付いたら多額の手数料を支払っていたという事例があります。

 
カードを作成する際には、必ず支払い方法を必ず確認しましょう。

特に、カード作成でポイントなどが付与されるキャンペーンに応募する場は、「リボ払い専用カード」「事前登録型リボ払い」が条件になっていることがあります。
条件をよく確かめてから応募しましょう。

また、リボ払いの利用状況は、カードの利用明細書で確認できます。
必ず目を通して、少しでも不明な点‐があればカード会社に問い合わせてください。

リボ払いはカード会社によって仕組みが異なります。
トラブルを防ぐためにも、利用案内書や規約などをよく読み、理解した上で上手に活用しましょう。


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2017年1月28日土曜日

「ポスト・トゥルース」とは?



英国のオックスフォード大学出版局が、2016年を象徴する言葉として、Post Truth(ポスト・トゥルース)を選んだ。

この言葉は、ほんの最近出てきた言葉で定義は定まっていない。


米国で「ポスト・トゥルース」、
日本では、「ポスト真実」といい、やや意味は異なるようだ。

しかし、書いてある内容が事実かどうかということでは、それがウソであるという点は共通しているのである。


世界的な「ポスト・トゥルース」は、

受信者が事実かどうかということは問題にせず、
自分の都合のいい、いわば「ザマー見ろ」と思えるような溜飲を下げる話題だけを見ていく現象

だといえるのだ。


日本の場合、発信者が意図的に世論を誘導したり、印象を操作したりするための「デマ」となることが多い。
 
発信者と受信者の関係で見ると、
ポスト・トゥルースという問題は情報の受け手にある。

発信者はページビュー(PV=ウェブサイトの閲覧数)を稼ぐために悄報を発信している。

見てもらうことで広告収入を得るため、
嘘でもいいから人がスカッとする「偽二ユース」を発信する。

受信者は、受けた情報が事実に基づくものか、でっち上げなのか分からないように書かれているため、自分が正しいと思えるものは正しいものとして読んでしまうのだ。

センセーショナルなものであればあるほど、情報は流通する。

情報の価値はいま、読む側が決めている時代になっている。

無料で情報を得たい読者の側のニーズ(要求)と、PVが多ければいいという発信者の側の思惑が組み合わさっているためだ。

フェイスブックなどSNS(会員制のソーシャル・ネットワーキング・サイト)を通じ、「偽ニュース」でも拡散できるようになった。

センセーショナルな情報であればPVを獲得でき、自分と同じ価値観を持つ人間同士や仲間などの中で広がり、そこから別の仲間に波及する増幅効果がある。
 
新聞は紙媒体のため、読者が読むにとどまり、
そこからの拡散は限られるが、SNSなどのデジタル情報は拡散していく。

しかも、デジタル情報は見ている側にとって見出しと記事で構成されるニュースの形に一応なっている。

ニュース記事のようであれば、「ニューヨーク・タイムズ」だろうが、極右サイトの「プライトバート・ニュース」だろうが、同列に映ってしまうという。
 
これまで読者は料金を払って一紙なり二紙なりの新聞を選択していたが、今は細切れの記事が無料で読めて無数の情報源にアクセス可能だ。

ジャーナリズムには記事の信憑性を大事にし、
裏取りなどのエディトリアル・コントロール(編集管理)があるが、
ウェブ媒体の人たちにそんなものは全く関係なく、売れるかどうかという基準しかない。

伝統的メディアとPVを稼ぐウェプ媒体が混在し、それが同じデジタルの土俵に乗っているのが現状なのだ。

タブロイド紙やスポーツ紙にも編集者としての最低限の誠意や誠実さが残っていたが、ウェプ媒体には全くない。

「偽ニュース」は、情報の真偽にかかわらずサイトのアクセス数が増えれば収入につながるが、新聞などの伝統メディアは収入増のために嘘の情報は流せないのだ。

ウェブ媒体は買ってもらえなくても構わない。

既存のメディアが持っている倫理観を一歩飛び越えてしまったところに、
ポスト・トゥルースが生まれた背景がある。

そうした中にあって、読む側のリテラシー(読み取る力)の重要性を増してきている。


「ポスト・トゥルース」

トランプ政権になってますますこの言葉がこれからマスコミに登場することだろう。


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2017年1月18日水曜日

身体の歪みにご注意


椅子に座っていると、いつの聞にか脚を組んでいたり、脚を組まずにはいられなくなったりするという人がいます。

脚を組むクセがついているだけだと思われがちですが、この場合、脚を組んで座らなければ姿勢が不安定になってしまう「身体の歪み」を生じている可能性があります。 

特に「脚を組んだ方が楽だ」と感じる人は要注意といえます。

脚を組むと椅子の座面にかかる体重に左右差が生じます。

これは座面に対して骨盤が傾き、左右の座骨の当たり具合に差が出るためです。

こうして背骨の土台である骨盤が歪むことにより、上半身や頭部の姿勢維持が不安定になります。

その結果、肩こり、腰痛、背中の痛みなどの体調不良につながりかねません。

椅子に座るたびに足を組んでいると、足を脚を組み続ける姿勢を保持する筋肉の疲労を招くことになります。

そして、さらなる「身体の歪みjに影響し、悪循環に陥ってしまうのです。


もし脚を組んでいる自身に気が付いたら、次のようなエキササイズをしてみましょう。

1>組んだ脚側のお尻と太ももの側面をトントンとリズミカルに叩いて筋肉をほぐします。
反対側も行います(気持ちよく感じる程度の強さで)。

2>組んだ脚をずらして足首を対側の太ももに乗せ、付け根から上半身を前傾します。
お尻や股関節周りが伸びるよう10秒間キープしたら組み替え、反対側も行います。

これで、多少、身体の負担を軽減させることができます。

2017年1月8日日曜日

腹八分目を考える

長寿の人に食事で心掛けていることを尋ねると、
「腹八分目に医者いらず」や「食は控えめで、ちょうどよい」
といった、食べ過ぎを諫める言葉がよく出てきます。

 
腹八分目が健康に役立つのかどうかというテーマは、約80年前から科学的にも研究されていました。

原生動物やミジンコ、サクラグモ、ラットなどは、通常食よりも、エネルギー制限食をした方が、平均寿命が1.4~1.9倍延びたそうです。

現在、行われている実験の多くは動物実験なので、人間にそのまま当てはめてよいかどうかは明確ではありません。


近年の研究では、

・エネルギー制限食は、長寿や老化をコントロールする遺伝子と関係しているのではないか
・生活習慣病の予防改善
・加齢による老人性難聴、脳機能低下などの予防改善

に役立つのではないかと期待されています。


しかしあまり厳しく制限し過ぎると、エネルギーや栄養不足になり健康障害が起きます。

特に、食の細いお年寄りは栄養バランスを取りにくくなりますから、身体レベルなどを見極めなければ危険を伴います。

最近は低カロリーやゼロカロリーの人工甘味料を使用したダイエット飲料が人気です。

しかし、脳はカロリーのある糖質でなければ満足感を得られず、またダイエット飲料を飲んだという安心感が油断を招くためか、結局多く飲み続けている人は肥満傾向が高いという結果も報告されています。

日本では、食べ切れずに捨てられる食品廃棄物が年間約2000万トンといわれています。
ー方で食事がままならない子どもたちが増え社会問題となっています。

「腹八分目」という言葉には、わが身のことばかりではなく、他者への配慮や、食べ物を大切にしなさい、という意味もあるのかもしれません。


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